ユメカサゴ活魚試験 |
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目的 瀬魚資源の減少が進んでいる現在,少ない資源を如何に付加価値を高めて販売するかが,今後の大きな課題であり,そのためには,漁獲するばかりでなく活魚出荷,鮮度保持技術,一次処理・加工等も研究していく必要があります。そこで,平成9年度から,薩南海域のユメカサゴについて活魚出荷の可能性を試験しました。ユメカサゴに着目したのは,現在までの水産試験場の底魚資源の分布調査で漁場がある程度把握されていることと,その資源は今のところ延縄等の混獲物として利用されているに留まっているためです。
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ユメカサゴは,揚縄時における水圧の変化や水温の変化に対しては強く,ほとんどへい死は見られませんでした。漁獲魚は,体長・体重を測定し,直ちに船上に備え付けた活魚水槽に収納しました。1〜3日間操業後,枕崎港や鹿児島港等に市場出荷しました。市場出荷までの間に,多少のへい死が見られましたが,水槽の遮光や入れ過ぎ等に注意を払えば特別に問題はありません。鹿児島では900〜1,400円/kg,枕崎では781〜930円/kg,山川では410〜570円/kgとそこそこの高値でした。 考察 ユメカサゴの活魚出荷は,特別な技術や装備は必要なく,小型漁船でも可能であると考えられました。また,ユメカサゴは主に鍋物 の白身の食材として需要があり冬季の漁獲対象魚として,他の魚種の漁獲状況(漁獲量,単価等)を見ながら操業すれば,組み合わせ漁業の1つとして確立できることが示唆されました。 (漁業部池上) うしお283号のトップページへ
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