(第2107報)
   平成17年度 第9報
(平成17年6月2〜6月8日)【旧暦:4月26〜5月2日/月齢:24.8〜1.2/潮汐:若潮〜大潮】
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は屋久島南端付近まで南下。表面水温は竹島で急激に降温,竹島,与路   島で“かなり低め”,甑海峡で“やや低め”,他海域で“平年並み”となった。
漁況:ゴマサバは,まき網が熊毛・西薩南部海域で豆・小(300g)主体に,一本釣が佐多岬   周辺で中・大(400〜1000g)主体に好調。バッチ網漁業は,西薩海域でシラス・カエリ・カチ   リ主体に好調。北薩海域における棒受網漁業のウルメイワシ漁は,漁期が遅れており,漁   が本格化していない。
 
 定期客船観測(6/7〜6/8)による表面水温℃
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 22.50 +0.90 +0.60 平年並み
竹島沖 20.90 -2.50 -2.12 かなり低め
屋久島 24.40 -0.70 +0.26 平年並み
黒 潮 26.70 +0.80 +0.33 平年並み
与路島 23.40 -0.50 -1.04 かなり低め
甑海峡 21.00 +0.00 -1.09 やや低め
 
 鹿児島−那覇定期客船観測は(6/7〜6/8)       
 串木野−甑島定期客船観測は(6/8)
※海   況
黒潮北縁域
 6月1日に屋久島御崎付近にあった黒潮北縁域は,その後やや南下し,6月8日現在,屋久島御崎南9マイル付近にある。一方,衛星画像によると屋久島西方では,黒潮系暖水が黒島まで波及し徐々に東進しているため,今後は接岸傾向に転じる見込み。 
 定期客船観測による各海域の表面水温は,6月7日〜8日現在,前週比較では,黒潮北縁域南下の影響を強く受けた竹島,屋久島で「-0.7〜-2.5℃」と急激に降温し,他の海域では「  -0.5〜+0.9℃」であった。平年比較では,竹島,与路島で“かなり低め”,甑海峡で“やや低め”,他の海域では”平年並み”となった。
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船3統が阿久根,天草沖でマアジ豆・小,マルアジ豆・小主体に1.3トン/統・日と低調。中型船24統が長島,阿久根,串木野沖でマアジ中・小,マルアジ大,カタクチイワシ主体に,野間池沖ではゴマサバ小主体に3.9トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,大型船8統が種子島南,野間池沖でゴマサバ豆・中・大主体に46.5トン/統・日と好調。中型船10統が馬毛島沖,野間池沖でゴマサバ豆・小主体に23.5トン/統・日と好調。
 山川港,内之浦港は入港船なし。
〇定 置 網
 甑海域では,西海岸でトビウオ(100〜200g)が 0.3〜6.0トン/日,東海岸でマアジ(100〜200g)が 250kg/日と低調な漁。
 西薩南部海域では,カマス(200g)が50kg/日,トビウオ(130〜200g)が200kg/日,ゴマサバ仔が1〜3トン/日の他,8日にブリ(2.3kg)が700尾,ゴマサバ(300g)が週計で4トンとまずまずの漁。
 鹿児島湾口薩摩半島側では,マダイ(50〜200g)が50〜200kg/日,サバ類仔が150kg/日と低調。
 鹿児島湾口大隅半島側では,マアジ(100〜300g)が200〜250kg/日,カマス(200g)が300〜350kg/日,カンパチ(4〜6kg)が週計15尾とまずまずの漁。
 大隅半島東部海域では,週計で47統がカタクチイワシ,マアジ小,ウルメイワシ,サバ類仔主体に53.6トンと低調な漁。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計80隻がカタクチイワシ,キビナゴ主体に37.0トンと低調。大隅東部海域では,週計1隻がウルメイワシ主体に0.2トンと低調。
・キビナゴ刺網
 甑海域では18箱/隻・日とまずまずの漁,西薩南部海域では20箱/隻・日と好調,鹿児島湾口大隅半島側では4箱/隻・日と低調。
・フグ篭
 北西薩海域では,サバフグ(300g)を30〜150kg/隻・日と低調。
・バッチ網
 西薩海域では,シラス・カエリ・カチリ主体に2〜4トン/統・日と好調。
・ごち網
 西薩海域では,マダイ(1〜2kg)主体に30kg/ 隻・日とまずまずの漁。
・トサカ漁
大隅半島南部海域で200kg/人・日と好調。
・トビウオロープ曳
 熊毛海域では,中・小・セミトビ主体で58箱/統・日と低調。
・一本釣り他
 ゴマサバ一本釣は,佐多岬沖で400〜1000gを50〜400尾/隻・日と好調,熊毛海域で500〜 1000gを30尾/隻・日とまずまずの漁。
・カツオ竿釣
 奄美海域では,週計小型竿釣船7隻がカツオ(1〜2.5s)を3.0トン,キハダ(1〜5kg)を6.9トンと低調。