(第2053報)平成16年度 第6報
(平成16年4月28日〜5月5日)【旧暦:3月10〜3月17日/月齢:8.6〜15.6/潮汐:長潮〜大潮】
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,前週に引続き離岸傾向で,現在平瀬と中之島の中間付近にある。3月以降続いていた種子島東の黒潮の蛇行は,日向灘〜四国沖に移動し,終息しつつある。
漁況:定置網はマアジが大隅東部海域及び西薩南部海域,鹿児島湾口海域で好調。まき網,一本釣では,熊毛海域でゴマサバ中主体に好漁。バッチ網漁業は,シラス及びカエリを西薩海域,志布志湾で好調。 |
※海 況
定期客船観測による表面水温
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実測値 |
前週比較 |
平年比較 |
評 価 |
鹿児島 |
欠測 |
− |
− |
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竹島沖 |
欠測 |
− |
− |
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屋久島 |
欠測 |
− |
− |
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黒 潮 |
欠測 |
− |
− |
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与路島 |
欠測 |
− |
− |
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甑海峡 |
19.70 |
+0.8 |
+0.14 |
平年並み |
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(甑航路フェリーは5/5現在)
4月25日に平瀬の南4.5マイル付近あった黒潮北縁域は,その後も離岸傾向が続き,5月5日現在,平瀬と中之島の中間付近にある。
定期客船観測による各海域の表面水温は,定期客船のデ−タ収集装置の故障のため,欠測であった。
種子島東の黒潮の蛇行は,3月以降続いていたが,衛星画像の水温分布図によると黒潮蛇行は,日向灘〜四国沖に移動し終息しつつある。 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,5月5日現在,前週より0.8℃昇温し,平年比較では,“平年並み”となった。
阿久根港入港船は大型船2統が甑東,牛深沖でマアジ小主体に2.9トン/統・日,中型船8統が川内沖〜串木野沖,甑西・甑東でマアジ小・豆主体に,長島沖でカタクチイワシ主体に6.6トン/統・日と低調。
枕崎港入港船は大型船1統が枕崎沖でマアジ豆主体に10.5トン,中型船9統が馬毛島沖でゴマサバ大・中主体,種子島南沖でオアカムロ主体に24.5トン/統・日と好漁。
内之浦港入港船は中型船1統が1日1統のみサバ類大を1.7トンの漁。
山川港入港船はなし。
〇定 置 網
甑海域では,一部でブリ(4〜5kg)が週計で120尾と全般的に低調。
西薩南部海域では,マアジ(約200g)が1〜2トン/日,トビウオ(200g)が100kg/日,マアジ豆が 100〜200kg/日の他,ブリ(6〜10kg主体)が5日に60本,6日に80本の入網と好調。
鹿児島湾口部薩摩半島側では,週計でマアジが1.5〜9トン/日の入網と好調。
鹿児島湾口部大隅半島側では,週計でマアジが1.5トンの他,5月6日にブリ(5〜6kg)が50本の入網。
大隅半島東部海域では,週計で51統がマアジ中,マアジ豆主体に50.9トンと好漁。
志布志湾では,週計でマアジ7.6トン,チダイ1.3トンが主体で合計10.7トンの入網。
〇その他の漁業
・バッチ網(シラス)
西薩海域では,生で2〜8トン/統・日と好漁。5月に入りカエリが多く混じり始めている。
志布志湾では,生でカエリ混じりを2〜4トン/統と好漁。
・キビナゴ刺網
甑海域では多い船で10箱/隻・日と好漁。
鹿児島湾口部大隅半島では,1〜2箱/隻・日と低調。
・ごち網
西薩海域の一部でマダイ(0.5〜2kg),チダイ(150g)が10〜30kg/隻・日など低調。
・棒 受 網
北薩海域では,週計で13隻がウルメイワシを9.7トンの漁。大隅東部海域では,週計で2隻がウルメイワシを1.3トンの漁。
・トビウオロ-プ曳
熊毛海域では,トビウオ大・中を200箱/統・日と好漁。
・ゴマサバ一本釣
熊毛海域では,600〜700gを30〜200尾/隻・日と好漁。
・ソデイカ旗流し
奄美南部海域では旗流しによるソデイカ(15〜16kg)が2日操業で20尾/隻と低調。
・一本釣他
熊毛海域では,一本釣でレンコダイ(200〜400g)を15〜20kg/隻とまずまずの漁。
奄美海域では週計で一本釣延べ15隻がカツオ(1kg強)を16.8トン,シビ(1.5〜2kg)を8.5トンとまずまずの漁。
・もじゃこ情報(4月11日〜5月3日)
5月3日に漁が終了し,県全体の充足率は 67.9%であった。