(第2096報)
   平成16年度 第49報
(平成17年3月10〜16日)【旧暦:2月1〜7日/月齢:29.2〜5.7/潮汐:大潮〜小潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,屋久島御崎の南4.8マイル付近に北上した。
各海域の表面水温は,屋久島と黒潮を除く海域で前週より降温し,平年比較では,“やや低め”〜“著しく低め”となった。
漁況:甑〜南薩の定置網にブリ(4〜10s)がまとまって入網した。坊ノ岬〜屋久島沖合の曳縄・竿釣でのヨコワ(1.5〜2.0s)及び奄美の旗流釣でのソデイカ(14〜17s)は前週に引き続き好調。阿久根のまき網でマイワシ(小)の漁獲がみられた。
 
※海   況
  定期客船観測(3/15〜16)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 15.50 −0.40 −1.10 やや低め
竹島沖 17.20 −0.75 −2.20 著しく低め
屋久島 19.40 +0.60 −0.70 やや低め
黒 潮 21.30 +0.50 −0.89 かなり低め
与路島 20.20 −0.50 −0.80 やや低め
甑海峡 14.50 −1.30 −2.20 かなり低め
   





 
    (甑航路フェリ−は3/16現在)
 黒潮北縁域の変動
 3月8日に中之島の北7.0マイル付近にあった黒潮北縁域はその後,北上し,16日現在,屋久島御崎の南4.8マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
15〜16日現在,屋久島と黒潮を除く各海域で前週より0.4〜0.8℃降温し,平年比較では,“やや低め”〜“著しく低め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,16日現在,前週より1.3℃降温し,平年比較では“かなり低め”となっている。
 ※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船1統が牛深沖でマアジ大・豆,サバ類中主体に6.8トン,中型船6統が阿久根,甑東沖でカタクチイワシ,ウルメイワシ,マアジ豆主体に4.3トン/統・日と低調な漁模様であるが,マイワシ小が1.3トン漁獲された。
 枕崎港入港船は,大型船2統が内之浦沖でマアジ豆,ウルメイワシ,マルアジ主体に31.7トン/統・日,中型船12統が種子東,佐多,馬毛島沖でゴマサバ中,マアジ豆,ゴマサバ大主体に21.0トン/統・日と好調な漁模様。
 内之浦港・山川港は,入港船なし。
〇定 置 網
 甑海域では,週計でブリ(5〜8s)が800尾, 西薩南部海域では,週計でブリ(4〜10s)が約2,000尾の入網と好調な漁模様。
 大隅半島東部海域では,週計で51統がカタクチイワシ,マアジ小等が14.6トンの入網と低調な漁模様。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で延べ21隻がカタクチイワシ,キビナゴを27.3トンと好調な漁模様。
 大隅海域は,出漁船なし。
・ゴマサバ一本釣
 熊毛海域では,前週より水温が低下したため,500g主体を約200尾/隻・日と低調な漁模様。
・ヨコワ曳縄
 野間池・笠沙町・枕崎市漁協の週計で31.0トン(1.8s主体)と前週に引き続き好調な漁模様。
・カツオ竿釣
 鹿児島市場では,週計で高知県船(19トン型)延べ22隻が屋久島南西海域でカツオ(1.5〜2.5s)を159.1トン,ヨコワ(1.5〜2.0s)を
13.8トンと好調な漁模様。(7.2トン/隻・日)
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船9隻がカツオ(1〜3s)を3.0トン,キハダ(1〜8s)を3.1トン,メバチ(3〜7s)を0.7トンと好調な漁模様。
・ソデイカ旗流釣
 奄美南部海域では,漁場が近海に移動し,与論島東80マイル沖合での3〜4日操業で14〜
17sサイズを70〜80ハイ/隻と好調な漁模様。