(第2079報)
   平成16年度 第32報
(平成16年11月4日〜11月10日)【旧暦:9月22〜28日/月齢:21.0〜27.0/潮汐:小潮〜中潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,11月10日現在,竹島の北に北上した。各海域の表面水温は,各海域で前週より降温し,平年比較では,甑海峡で“やや高め”,黒潮流域で“やや低め”,その他で”平年並み”となった。
漁況:ブリ飼付け漁が甑海域,大隅半島南部で好調。
 
※海   況
  定期客船観測(11/9〜11/10)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 22.30   -0.30   -0.28 平年並み
竹島沖 24.65   -0.45   +0.05 平年並み
屋久島 24.90   -0.20   -0.21 平年並み
黒 潮 25.10   -0.34   -0.61 やや低め
与路島 25.05   -0.55   -0.46 平年並み
甑海峡 23.40   0.00   +0.84 やや高め
 





 
      (甑航路フェリ−は11/10現在)
黒潮北縁域の変動
 11月3日に屋久島御崎の北2.0マイル付近にあった黒潮北縁域はその後北上し,11月10日現在,竹島の北2.0マイルにある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,11月9〜10日現在,各海域で前週より0.2〜0.6℃降温した。平年比較では,黒潮流域で“やや低め”,他の海域で“平年並み”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,11月10日現在,前週と変わらず,平年比較では“やや高め”となっている。
 
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船の入港はなく,中型船18統が甑東,阿久根,串木野沖でサバ類中・サバ類小主体に10.8トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,大型船8統が島間沖でムロアジ中・ゴマサバ中主体に60.6トン/統・日,中型船28統が西新曽根、湯瀬、島間、内之浦沖でムロアジ中・ゴマサバ豆・オアカムロ主体に20.1トン/統・日とまずまずの漁。
 内之浦港入港船なし。
 山川港は,中型船1統がムロアジ中・サバ類小主体に3.8トンの漁。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,カマスサワラ(5〜15kg)が20尾/統・日,キハダ(5〜6kg)が100kg/統・日,イサキ(300〜400g)が150kg/統・日の入網。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,カンパチ(4kg前後)が240kg/統・日の入網。
 鹿児島湾口部大隅半島側ではカマスサワラ(10〜
20kg)が5尾/統・日など低調。
 大隅半島東部海域では週計で44統がマアジ小・カマス主体に16.7トンの入網。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で52隻が阿久根・長島沖でキビナゴ・カタクチイワシ主体に49.2トンとまずまずの漁。
・バッチ網
 西薩海域では,まとまった漁なし。
 志布志湾海域では,チリメン主体に0.5トン/統・日とまずまずの漁。
・キビナゴ刺網
 甑海域・阿久根沖では,週計で延べ92隻が
10.9トンの漁。熊毛海域では2〜10箱/隻・日と低調。
・ブリ飼付け漁
 甑海域では,4kg前後サイズを多いところで 200〜300本/日と引き続き好調。鹿児島湾口部では,4〜6kgサイズを主体に40〜50本/日の漁。大隅半島南部では4kg前後サイズを200〜
300尾/日と好調。
・カツオ竿釣釣
 奄美海域では,週計12隻でカツオ(1〜3kg)を5.4トン,キハダ(1〜10kg)を6.2トン,メバチ(5〜10kg)を1.1トンとまずまずの漁。