(第2078報)
   平成16年度 第31報
(平成16年10月28日〜11月3日)【旧暦:9月15〜21日/月齢:14.0〜20.0/潮汐:大潮〜中潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,11月2日現在,中之島付近に南下した。各海域の表面水温は,各海域で前週より降温し,平年比較では,概ね“平年並み”となった。
漁況:ブリ飼い付け漁が甑海域,鹿児島湾口部で好調。バッチ網漁が志布志湾海域で好調。キビナゴ刺網漁が熊毛海域で好調。
 
※海   況
  定期客船観測(11/1〜11/2)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 22.60   -0.40   +0.02 平年並み
竹島沖 25.10   -0.10   +0.50 平年並み
屋久島 25.10   -0.90   -0.01 平年並み
黒 潮 25.44   -0.66   -0.27 平年並み
与路島 25.60   +0.30   +0.09 平年並み
甑海峡 23.40   -0.70   +0.84 やや高め
  




 
      (甑航路フェリ−は11/3現在)
黒潮北縁域の変動
 10月26日に竹島の南9.0マイル付近にあった黒潮北縁域はその後南下し,11月2日現在,中之島付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,11月1日〜2日現在,奄美海域を除く各海域で前週より0.1〜0.9℃降温した。平年比較では,各海域ともに“平年並み”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,11月3日現在,前週より0.7℃降温し,平年比較では“やや高め”となっている。
 
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 月夜のため全般的に操業日数が少なかった。
 阿久根港入港船は,大型船2統が甑東,野間沖でサバ類小・豆を主体に10.8トン/統・日,中型船1統が串木野沖でサバ類小・中主体に9.7トンの漁。
 枕崎港入港船は,大型船3統が島間,野間沖でオアカムロ,ゴマサバ中・小・豆主体に20.7トン/統・日,中型船4統が内之浦,西新曽根沖でムロアジ,ゴマサバ豆・中主体に29.7トン/統・日の漁。
 内之浦港入港船は,1統がサバ類中主体に
5.7トンの漁。
 山川港は入港船なし。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,サワラ(0.4〜3kg)が1トン/統・日,ブリ(800g)が150kg/統・日,イサキ(300〜400g)が300kg/統・日の入網。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,カンパチ(3〜
3.5kg)が600kg/統・日の入網。
 鹿児島湾口部大隅半島側ではゴマサバ(200〜300g)が150〜300kg/統・日などの入網。
 大隅半島東部海域では週計で45統がマアジ小・豆,ゴマサバ中主体に23.9トンの入網。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で3隻が阿久根・長島沖でマアジ豆,カタクチイワシ主体に1.3トンと低調。
・バッチ網
 西薩海域では,一部で1トン/統・日の水揚げがあったものの,全般的に低調となった。
 志布志湾海域では,チリメン主体に1トン/統・日と前週に引き続き好調。
・キビナゴ刺網
 甑海域では,週計で延べ43隻が2.9トンと低調。熊毛海域では多い船で20箱/隻・日と好調。
・ブリ飼い付け漁
 甑海域では,4〜5kgサイズを多いところで 300本/日と引き続き好調。南薩海域では4〜5kgサイズを30本/日と低調。鹿児島湾口部では,4kgサイズを主体に150〜500本/日と好調。
・カツオ釣り
 奄美海域では,竿釣りで週計のべ21隻でカツオ(1〜3kg)を10.7トン,キハダ(1〜10kg)を6トン,メバチ(5〜10kg)を1トン,旗流しでは,1隻でキハダ(10〜40kg)を2トンの漁。
・アサヒガニかかり網
 熊毛海域で1日に解禁。7隻で300kg/日の漁。