(第2077報)
   平成16年度 第30報
(平成16年10月21〜10月27日)【旧暦:9月8〜14日/月齢:7.0〜13.0/潮汐:小潮〜大潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,10月26日現在,竹島の南9.0マイル付近にある。各海域の表面水温は,鹿児島湾・黒潮流域で前週より降温,竹島・屋久島海域で前週より昇温し,平年比較では屋久島海域で“やや高め”,奄美海域で“やや低め”,その他の海域で“平年並み”となっている。
漁況:甑海域及び大隅半島南部海域でブリ飼付け漁が好調。西薩海域及び志布志湾海域でバッチ網が引き続き好調。
 
※海   況
  定期客船観測(10/26〜27)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 23.00 −1.60 −0.20 平年並み
竹島沖 25.20 +0.20 +0.06 平年並み
屋久島 26.00 +0.60 +0.49 やや高め
黒 潮 26.10 −0.10 −0.22 平年並み
与路島 25.30   − −0.78 やや低め
甑海峡 24.10 +1.90 +0.60 平年並み
  
     (甑航路フェリ−は10/28現在)
黒潮北縁域の変動
 10月14日に屋久島の南6.0マイル付近にあった黒潮北縁域は,その後北上し,10月26日現在,竹島の南9.0マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
26〜27日現在,鹿児島湾・黒潮流域で前週より降温,竹島・屋久島海域で前週より昇温した。平年比較では屋久島海域で“やや高め”,奄美海域で“やや低め”,その他の海域で“平年並み”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,28日現在,前週より昇温し,平年比較では“平年並み”となっている。
※漁   況
漁場図
集計表
 台風の影響等により,全般に低調な漁模様であった。
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船1統が甑東でマアジ大・中主体に6.9トンと低調。中型船11統が長島沖・串木野沖・甑東でカタクチイワシ,サバ類中・小,マアジ仔他を2.2トン/統・日と低調。
 枕崎港入港船は,大型船4統が西新曽根・枕崎沖・島間でムロアジ中,ゴマサバ豆,オアカムロ他を
21.9トン/統・日とまずまずの漁。中型船16統が枕崎沖・島間・開聞沖でウルメイワシ,ゴマサバ豆主体に7.9トン/統・日とまずまずの漁。
 内之浦港・山川港は入港船なし。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,サワラ(400〜500g)が3統で0.5〜1.0トン/日,ブリ(800g)が200kg/日など低調。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,ゴマサバ(200〜300g)が15〜25kg/統・日,カマスサワラ(10〜
15kg)が10尾/統・日,アカカマス(100〜200g)が30〜35kg/統・日など低調。
 大隅半島東部海域では,週計延べ42統でカマス,マアジ豆他が25.0トンの入網。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で延べ36隻がカタクチイワシ,サワラ,キビナゴ主体に25.6トンと低調。大隅海域では,週計で延べ1隻がウルメイワシを0.3トンの漁。
・バッチ網
 西薩海域では,多い船でカエリ混じりのシラス主体を生で1〜2トン/日と引き続き好調。志布志湾では,週計で製品でカエリ混じりのシラス主体を2.3トン/統と引き続き好調。
・キビナゴ刺網
 甑海域では,週計で延べ47隻が4.7トンとまずまず。熊毛海域では多い船で6箱/日と低調。
・ブリ飼付け漁
 甑海域では,1統で4kg前後のサイズを多いところで75尾/日と引き続き好調。南薩海域では,1統で4〜5kgサイズを50〜150尾/日とまずまずの漁。鹿児島湾口部では,4〜4.5kgのサイズを多いところで240〜250尾/日とまずまずの漁。大隅半島南部海域では,1統で4kg前後のサイズを200〜300尾/日と好調。
・カツオ竿釣り
 奄美北部海域では,週計でカツオ(1〜2kg)を0.6トン,キハダ(3〜10kg)を2.2トン,メバチ(5〜10kg)0.3トンと低調。