(第2050報)
   平成16年度 第3報
(平成16年4月8日〜4月14日)【旧暦:閏2月19〜閏2月25日/月齢:18.2〜24.2/潮汐:中潮〜長潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,先週から徐々に接岸し現在屋久島御崎の南7.5マイル付近にある。
各海域の表面水温は,先週と比較し全般的に昇温した。特に奄美中部〜南部海域にかけて暖水の波及により平年比較で“著しく高め”となった。
今後の黒潮北縁域は“一時的に竹島付近まで接岸すると思われる
漁況:
まき網が佐多,種子島南沖でマアジ豆,オアカムロ主体に,熊毛海域のロープ曳によるハマトビウオがまずまずの漁。奄美海域でカツオ竿釣等によるカツオが好調
 
※海   況
  定期客船観測(4/13〜14)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 18.80 +0.66 +1.15 やや高め
竹島沖 20.40 +0.15 -0.04 平年並み
屋久島 22.70 2.19 +1.50 やや高め
黒 潮 24.30 +0.92 +0.83 やや高め
与路島 23.30 +2.30 +1.58 著しく高め
甑海峡 19.80 +0.50 +1.85 かなり高め
   
   




 
      (甑航路フェリーは4/14現在)
黒潮北縁域の変動
 4月6日に平瀬の南10マイル付近にあった黒潮北縁域は先週から徐々に接岸し,4月14日現在,屋久島御崎の南7.5マイル付近にある。
 今後の黒潮北縁域は“一時的に竹島付近まで接岸する”と思われる。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
4月14日現在,黒潮流域の水温の上昇,薩南海域への黒潮の接岸,暖水の波及により先週と比較し全般的に昇温した。特に奄美海域中部〜南部にかけては平年比較で“著しく高め”となった。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,4月14日現在,同様に昇温し平年比較で“かなり高め”となった。    
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は大型船3統が甑東沖でマアジ豆,マルアジ小主体に1.9トン/日・統、中型船
19統が串木野,野瀬,甑西沖でマアジ小,マアジ豆マルアジ中主体に4.4トン/日・統と低調。
 枕崎港入港船は中型船20統が佐多沖でマアジ豆小主体,種子島南でオアカムロ主体に20.7トン/日・統とまずまずの漁模様。
 内之浦及び山川港入港船は無し。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,週計でスルメイカ(50g前後)が300kg,ヒラマサ(7kg前後)が20尾と低調。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,ヒラマサ(7〜8kg)の40尾/日・統,マアジ(70g)が多い日で800kg/統とまずまずの漁模様。
 甑海域では,ブリ(5kg前後)が1統のみ週計で110尾,ヒイラギ(300g前後)が800kgと低調。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,全般的に低調。
 大隅半島東部海域では,週計で47統がマアジ中,ウルメイワシ,カタクチイワシ主体に16.0トンの入網。
〇その他の漁業
・バッチ網(シラス)
 西薩海域で0.5〜1トン/統・日とまずまずの漁。志布志湾では時化で出漁せず。
・キビナゴ刺網
 鹿児島湾口部大隅半島では,2〜3箱/隻・日と低調。甑海域では5〜6箱/隻・日の漁。
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で12隻がウルメイワシを8.6トンとまずまずの漁。
・トビウオロ-プ曳
 熊毛海域では,ハマトビウオ(400g)を135箱/統・日とまずまずの漁。
・カツオ竿釣
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船28隻,旗流し12隻がカツオ(1〜2s)を26トン,キハダ(1〜30s)を21トン,ソデイカ(10〜15kg)が300kgと好調。
・その他
 西薩海域で、はえ縄でアマダイ(500g)を40kg/隻・日,刺網でカイワリ(250〜300g)を40〜60kg/隻・日,マルアジ(250〜300g)を50〜60kg/隻・日,熊毛海域で一本釣りでゴマサバ(700g)を30〜40尾/隻・日などの漁模様。