(第2075報)
   平成16年度 第28報
(平成16年10月7〜10月13日)【旧暦:8月24〜30日/月齢:22.5〜28.5/潮汐:小潮〜大潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,平瀬〜中之島付近で変動した後,現在は平瀬の南5.0マイル付近にある。各海域の表面水温は,黒潮流域を除いて前週より降温し,平年比較では鹿児島湾が“やや高め”,その他の海域は“平年並み〜かなり低め”となっている。
漁況:西薩海域及び志布志湾海域でバッチ網が好調。棒受網は北薩海域でカタクチイワシ他,大隅海域でウルメイワシが好調。
 
※海   況
  定期客船観測(10/12〜13)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 24.90 −0.70 +0.80 やや高め
竹島沖 25.15 −0.85 −0.73 やや低め
屋久島 25.30 −0.70 −0.96 かなり低め
黒 潮 26.50 +0.20 −0.38 やや低め
与路島 26.63 −0.17 +0.03 平年並み
甑海峡 24.10 −0.90 −0.41 平年並み
  





 
     (甑航路フェリ−は10/14現在)
黒潮北縁域の変動
 10月6日に中之島の北3.0マイル付近にあった黒潮北縁域は,その後平瀬〜中之島付近で変動し,10月12日現在,平瀬の南5.0マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
12〜13日現在,黒潮流域以外で前週より降温し,平年比較では,鹿児島湾で“やや高め”,他の海域では“平年並み〜かなり低め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,14日現在,前週より降温し,平年比較では“平年並み”となっている。
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船1統が牛深沖でチダイ・マダイ主体に4.6トンと低調。中型船13統が甑東・串木野〜長島沖でサバ類小,マアジ仔,カタクチイワシ他を3.7トン/統・日と低調。
 枕崎港入港船は,大型船4統が枕崎沖・宇治・島間沖でゴマサバ豆,ムロアジ中,オアカムロ主体に
14.9トン/統・日とまずまずの漁。中型船23統が開聞沖・佐多沖・枕崎沖・島間沖でゴマサバ豆,ゴマサバ小,マアジ中他を8.6トン/統・日とまずまずの漁。
 内之浦港入港船は,中型船2統がサバ類中主体に0.8トン/統・日と低調。
 山川港は入港船なし。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,サワラ(400〜500g)が多いところで2.0〜2.5トン/日,ヤマトカマス(100〜
150g)が100kg/統・日,カンパチ(1kg前後)が40〜100kg/統・日などまずまず。
 大隅半島東部海域では,週計で39統がカマス,ソウダガツオ他が12.7トンの入網。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で延べ33隻がカタクチイワシ,サバ類小他を39.4トンと好調。大隅海域では,週計で延べ7隻がウルメイワシ,サバ類中主体に12.1トンと好調。
・バッチ網
 西薩海域では,多い船でシラスを生で1.0〜5.4トン/日と好調。志布志湾も同様に好調な漁模様。
・キビナゴ刺網
 甑海域では,週計で延べ77隻が6.0トンと低調。熊毛海域では多い船で14〜15箱/日とまずまずの漁。
・トビウオロープ曳
 熊毛海域では,中トビを15〜75箱/統・日とまずまずの漁。
・カツオ竿釣
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船12隻がカツオ(1〜2s)を5.4トン,キハダ(3〜4s)を6.9トン,メバチ(3〜4s)を3.2トンとまずまずの漁。
・バショウカジキ情報
 定置は,西薩南部海域では25kgサイズが多いところで3〜4尾/統・日,鹿児島湾口部大隅半島側でも20〜35kgサイズが2〜3尾/統・日の漁。流刺網は,甑海域では漁なく低調。鹿児島湾口部大隅半島側でも30kg前後のサイズを2〜3尾/統・日の漁。全般に低調で,本格的な漁には至っていない。