(第2073報)
   平成16年度 第26報
(平成16年9月23日〜29日)【旧暦:8月10〜8月16日/月齢:8.5〜14.5/潮汐:長潮〜大潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,平瀬の北7.5マイル付近に南下した。各海域の表面水温は,各海域   で前週より降温し,平年比較では,“平年並み”〜“やや高め”となった。
漁況:定置は西薩海域南部でブリ,トビウオ,鹿児島湾口薩摩半島側でカンパチが好漁。棒受網   は大隅海域でウルメイワシが好調。キビナゴ刺網は北薩海域で低調,熊毛海域で好調。奄美海  域でカツオ,キハダ,メバチが好調。
 
※海   況
  定期客船観測(9/26〜27)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 26.40 −1.00 +0.94 やや高め
竹島沖 27.35 −0.25 +0.52 やや高め
屋久島 27.50 −0.60 +0.37 平年並み
黒 潮 28.10 −0.30 +0.14 平年並み
与路島 27.65 −0.35 +0.18 平年並み
甑海峡 26.60 −0.40 +0.75 やや高め
  





 
      (甑航路フェリ−は9/28現在)
黒潮北縁域の変動
 9月21日に屋久島の北3マイル付近にあった黒潮北縁域はその後南下し,27日現在,平瀬の北7.5マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,26〜27日現在,各海域で0.3〜1.0℃降温した。平年比較では,“平年並み”〜“やや高め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,9月27日現在,前週より0.4℃降温し,平年比較では“やや高め”となっている。
 
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,中型船17統が甑西,長島沖でウルメイワシ,カタクチイワシ主体に3.6トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,大型船4統が西沖でゴマサバ中・ムロアジ中・豆に38.6トン/統・日,中型船13統が佐多,内之浦,島間沖でゴマサバ豆,マアジ豆・小主体に8.8トン/統・日の漁。
 内之浦港,山川港入港船はなし。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,ブリ(700g)が100kg/統・日,トビウオ(250g)が200〜300kg/統・日,ウスバハギ(1kg)が100kg/統・日の入網。
 鹿児島湾口薩摩半島側では,カンパチ(3kg)が多い日で600尾/統・日の入網。
 鹿児島湾口大隅半島側では,週計でゴマサバ(300〜400g)が300kg/統,カマスザワラ(8〜13kg)が25尾/統・日の入網。
 大隅半島東部海域では,週計で31統がマアジ豆,ウルメイワシ,カマス他を8.6トンの入網。
 志布志湾南部海域では,週計でがマアジ614kg,ヤマトカマスを703kg,タチウオを959kgの入網。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で延べ33隻が阿久根・長島沖でキビナゴ,カタクチイワシを15.9トンと低調。
 大隅海域では,週計で延べ10隻がウルメイワシ主体に23.7トンと好調。
・キビナゴ刺網
 甑海域では,週計で延べ59隻が4.3トンと低調。
 熊毛海域では,10〜20箱/隻・日と好調。
・トビウオロープ曳
 熊毛海域では,中トビを54箱/隻・日の漁。・カツオ竿釣り
 鹿児島市場では,甑・五島海域でカツオ(1〜4kg)を週計で25.8トンと低調。
 奄美北部海域では,週計で旗流,小型竿釣船14隻がカツオ(1〜2kg)を3.9トン,キハダ(2〜40kg)を
8.7トン,メバチ(4〜10kg)を6.0トンと好調。
・バショウカジキ情報
 定置は,西薩海域南部では20〜25sサイズを週計で10尾,鹿児島湾口大隅半島側では20〜
30sサイズを週計で15尾。流刺網は,西薩海域南部では30sサイズを2〜3尾/統・日。鹿児島湾口大隅半島側では20〜30kgサイズを週計で
10尾。甑海域では20〜30kgサイズを1〜8尾,鹿児島市場では西薩・甑海域漁獲分が週計で152尾と本格的な漁には至っていない。