(第2072報)
   平成16年度 第25報
(平成16年9月16日〜22日)【旧暦:8月3〜8月9日/月齢:1.5〜7.5/潮汐:中潮〜小潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,屋久島の北3マイル付近に北上した。各海域の表面水温は,各海域  で前週より昇温し,平年比較では,“やや高め”〜“著しく高め”となった。
漁況:定置は西薩海域南部でブリ,トビウオが好漁。キビナゴ刺網は甑,熊毛海域で好調。奄美  海域でカツオ,キハダ,メバチが好調。棒受網は北薩,大隅海域でキビナゴ,カタクチイワシ,ウルメイワシ  他が好調。
 
※海   況
  定期客船観測(9/20〜21)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 27.40 +0.00 +1.94 著しく高め
竹島沖 27.60 +0.90 +0.10 やや高め
屋久島 28.10 +1.20 +0.97 かなり高め
黒 潮 28.40 +0.80 +0.44 やや高め
与路島 28.00 +0.00 +0.53 やや高め
甑海峡 27.00 −0.80 +1.15 やや高め
   





 
      (甑航路フェリ−は9/21現在)
黒潮北縁域の変動
 9月14日に屋久島の南8マイル付近にあった黒潮北縁域はその後やや北上し,21日現在,屋久島の北3マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,20〜21日現在,各海域で0.0〜1.2℃昇温した。平年比較では,“やや高め”〜“著しく高め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,9月21日現在,前週より0.8℃降温し,平年比較では“やや高め”となっている。
 
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,中型船20統が串木野・枕崎・阿久根沖でサバ類小,マアジ仔・小主体に
3.2トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,大型船3統がムロアジ小主体に19.8トン/統・日,中型船21統がゴマサバ豆主体に9.0トン/統・日の漁。
 内之浦港入港船は,中型船3統がマアジ豆・サバ類小,ウルメイワシを2.9トン/統・日の漁。
山川港入港船は中型船1統がムロアジ中,サバ小他を10.1トン/日の漁。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,ブリ(700g)が200〜300kg/統・日,トビウオ(250g)が100〜200kg/統・日,マアジ子が200箱/統・日,ウスバハギ(1kg)が200
kg/統・日の入網。
 鹿児島湾口薩摩半島側では,ウスバハギ(200g)が20箱/統・日の入網。
 鹿児島湾口大隅半島側では,ブリ(700g)が1日のみ800kg/統の入網。
 大隅半島東部海域では,週計で36統がマアジ豆,ウルメイワシ他を14.7トンの入網。
 志布志湾南部海域では,週計でがマアジ,ヤマトカマス,タチウオ,カンパチ他を39.9トンの入網。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で延べ57隻が阿久根・長島沖でキビナゴ,カタクチイワシを43.9トンと好調。大隅海域では,週計で延べ25隻がウルメイワシ,サバ類小を38.5トンと好調。
・キビナゴ刺網
 甑海域では,週計で延べ70隻が7.0トンと好調。
 熊毛海域では,17〜20箱/隻・日と好調。
・トビウオロープ曳
 熊毛海域では,中トビを62箱/隻・日の漁。
・一本釣り他
 奄美北部海域では,週計でカツオ一本釣船14隻がカツオ(1〜2kg),キハダ(3kg),メバチ(3〜4kg)を1:3:6の割合で22.2トンと好調。
・バショウカジキ情報
 定置は,西薩海域南部で20〜34sサイズが4〜11尾/統・日,鹿児島湾口大隅半島側で週計により2統が18〜35sサイズを10尾。流刺網は,西薩海域南部で20〜34sサイズを週計で14尾/統。鹿児島湾口大隅半島側で18〜30kgサイズを2〜3尾/隻・日。甑海域では週計により30sサイズを5尾と本格的な漁には至っていない。