(第2071報)
   平成16年度 第24報
(平成16年9月9日〜15日)【旧暦:7月25〜8月2日/月齢:24.1〜0.5/潮汐:長潮〜大潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,屋久島の南8マイル付近に北上した。各海域の表面水温は,鹿児島  ・黒潮流域・奄美海域で前週より昇温し,平年比較では,“かなり低め”〜“平年並み”となった。
漁況:まき網は甑東・長島・串木野海域でサバ類小・マアジ仔,宇治でゴマサバ豆が好調。定   置は鹿児島湾口薩摩半島側及び大隅半島側でカンパチが好漁。キビナゴ刺網は甑・熊毛海 域で好調。奄美海域でカツオ竿釣によりカツオ・キハダ・メバチが好調。
 
※海   況
  定期客船観測(9/13〜14)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 27.40 +0.40 +0.75 平年並み
竹島沖 26.70 −0.30 −0.80 かなり低め
屋久島 26.90 −0.80 −1.05 かなり低め
黒 潮 27.60 +0.10 −0.95 かなり低め
与路島 28.00 +0.70 −0.08 平年並み
甑海峡 27.80 +1.30 +1.14 やや高め
      (甑航路フェリ−は9/15現在)
黒潮北縁域の変動
 9月9日に平瀬の南5マイル付近にあった黒潮北縁域はその後北上し,14日現在,屋久島の南8マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,13〜14日現在,鹿児島・黒潮流域・奄美海域で
0.1〜0.7℃昇温し,竹島・屋久島海域で0.3〜0.8℃降温した。平年比較では,“かなり低め”〜“平年並み”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,9月14日現在,前週より1.3℃昇温し,平年比較では“やや高め”となっている。
 
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船1統が長崎沖でチダイを4.0トン/日,中型船20統が甑東・長島・串木野沖でサバ類小・マアジ仔主体に3.8トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,大型船3統が宇治でゴマサバ豆主体に80.6トン/統・日,中型船17統が宇治でゴマサバ豆主体に16.2トン/統・日の漁。
 内之浦港入港船は,中型船2統がマアジ豆・サバ類中主体に2.9トン/統・日の漁。
山川港は中型船1統がメアジを2.7トン/日の漁。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,ヤマトカマス(100g)が200〜
300kg/統・日,トビウオ(250g)が200kg/統・日,マメアジ(30g)が多い日で2トン/統・日の入網。
 鹿児島湾口薩摩半島側では,カンパチ(3〜4kg)が80〜100尾/統・日,ブリ(400〜700g)が600〜700尾/統・日の入網。
 鹿児島湾口大隅半島側では,カンパチ(1〜3kg)が100尾/統・日の入網。
 大隅半島東部海域では,週計で39統がマアジ豆他を31.4トンの入網。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で延べ49隻が阿久根・長島沖でキビナゴ,ウルメイワシ,カタクチイワシを45.7トンと好調。大隅海域では,週計で延べ10隻がウルメイワシ,サバ類小を11.2トンと好調。
・キビナゴ刺網
 甑海域では,週計で延べ70隻が9.4トンと好調。
 熊毛海域では,15〜20箱/隻・日と好調。
・トビウオロープ曳
 熊毛海域では,中トビを20〜280箱/隻・日とまずまずの漁。
・一本釣り他
 奄美北部海域では,週計でカツオ一本釣船12隻がカツオ(1〜2kg)を12.8トン,メバチ(10kg主体)を
5.8トン,キハダ(1〜2kg)を8.6トンと好調。
・バショウカジキ情報
 定置は,西薩海域南部で20sサイズが一日のみ7尾/統。流刺網は,西薩海域南部で20sサイズが一日のみ6尾/統。鹿児島湾口大隅半島側で20〜30kgサイズを多い船で6尾/隻・日。
甑海域で,週計で延べ10隻が30sサイズを8尾と本格的な漁には至っていない。