(第2067報)
   平成16年度 第20報
(平成16年8月5〜11日)【旧暦:6月20〜26日/月齢:18.7〜24.7/潮汐:中潮〜若潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,中之島の北4.5マイル付近に北上した。各海域の表面水温は,全て
  の海域で前週より昇温し,平年比較では,“平年並み”〜“かなり高め”となった。
漁況:鹿児島市場と山川町漁協では,県外の中・小型竿釣船がトカラ海域(臥蛇西・中之
  島近海)で漁獲したカツオ(1.5〜4.0s)が週計で約300トンの水揚げと引き続き好調。
 
※海   況
  定期客船観測(8/9〜10)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 29.90 +2.00 +2.18 かなり高め
竹島沖 28.80 +0.20 +0.69 やや高め
屋久島 29.60 +0.80 +1.11 やや高め
黒 潮 29.70 +0.57 +0.33 平年並み
与路島   −   −   − 欠  測
甑海峡 29.60 +1.50 +1.77 かなり高め
   





 
      (甑航路フェリ−は8/11現在)
黒潮北縁域の変動
 1日に中之島の南23マイル付近にあった黒潮北縁域はその後北上し,10日現在,中之島の北4.5マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,9〜10日現在,全ての海域で前週より0.2〜2.0℃昇温し,平年比較では,“平年並み”〜“かなり高め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,11日現在,前週より1.5℃昇温し,平年比較では“かなり高め”となっている。
 
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船2統が宇治・甑東周辺でサバ類小,マアジ仔,ウルメイワシ主体に34.7トン/統・日,中型船35統が長島・甑東・縄瀬沖でサバ類小,ウルメイワシ,マアジ仔主体に6.9トン/統・日と好調な漁模様。
 枕崎港入港船は,大型船3統が宇治・種子島北端周辺でゴマサバ豆,アカアジ,マルソウダ主体に67.8トン/統・日,中型船3統が佐多沖でマアジ中,ゴマサバ豆,マアジ大主体に10.8トン/統・日とゴマサバの水揚げが好調な漁模様。
 内之浦・山川港は,入港船なし。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,連日,シイラ(1s前後主体)が0.5〜0.8トン/統,カツオ(3.0s)が20〜30尾/統,また,1日のみマルソウダ(500〜600g)が3.0トン/統の入網と平年より低調な漁模様。
 大隅半島東部海域では,週計で30統がマアジ豆,マルソウダ等が58.7トンと好調な入網。
 志布志湾南部海域では,週計でタチウオ,マアジ,ヤマトカマス等が15.6トンとやや低調な入網。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で延べ122隻がウルメイワシ,カタクチイワシ主体に90.7トン,大隅海域では,週計で延べ11隻がウルメイワシ,サバ類小を22.3トンと平年並みの漁模様。
・トビウオロ-プ曳
 熊毛海域では,小トビ(ホソトビ)を15〜100箱
(80尾入)/統・日と平年より低調な漁模様。
・カツオ竿釣
 鹿児島市場では,県外船がトカラ海域(臥蛇西・中之島)でカツオ(1.5〜4.0s)を週計で約
150トン(2〜7トン/隻・日),山川町漁協では,県外船がトカラ海域(臥蛇西・中之島)でカツオ(1.5〜2.0s)を週計で約180トン(1〜23トン/隻・日)と好調な漁模様。
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船4隻がカツオ(2.0〜6.0s)を6.5トン,キハダ(4.0〜5.0s)を3.0トン,メバチ(6.0〜8.0s)を3.0トンと活餌不足のため低調な漁模様。
・バショウカジキ情報
 西薩南部海域の定置網に,1日のみ20〜25sサイズが7尾入網しただけで,本格的な漁には至っていない。