(第2063報)
   平成16年度 第16報
(平成16年7月8〜14日)【旧暦:5月21〜27日/月齢:20.3〜26.3/潮汐:中潮〜中潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,屋久島御崎の南2.7マイル付近に北上した。各海域の表面水温は,黒潮流域で“やや低め”,竹島沖と屋久島で“平年並み”,鹿児島湾と与路島で“やや高め”となっている。
漁況:草垣周辺でカツオ竿釣りが引き続き好調。北薩海域・大隅海域では棒受網でウルメイワシが好調。
 
※海   況
  定期客船観測(7/13〜14)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 28.10 +0.45 +1.32 やや高め
竹島沖 27.30 +0.90 +0.08 平年並み
屋久島 28.10 +0.20 +0.38 平年並み
黒 潮 28.70 −0.10 −0.42 やや低め
与路島 28.60 +1.90 +0.85 やや高め
甑海峡 28.90 +3.17 +2.80 著しく高め
   





 
     (甑航路フェリ−は7/15現在)
黒潮北縁域の変動
 7月6日に平瀬の南3.9マイル付近にあった黒潮北縁域はその後北上し,13日現在,屋久島御崎の南2.7マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
13〜14日現在,黒潮流域を除いて前週より昇温し,平年比較では,黒潮流域で“やや低め”,竹島沖と屋久島で“平年並み”,鹿児島湾と与路島で“やや高め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,15日現在,前週より約3.2℃昇温し,平年比較では“著しく高め”となっている。
 
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船1統が種子島西でサバ類大・中を9.0トン,中型船28統が甑東・串木野〜長島沖でウルメイワシ,マアジ仔ほかを3.3トン/統・日と低調な漁模様。
 枕崎港入港船は,大型船9統が馬毛沖・志布志沖でゴマサバ中,マアジ小ほかを17.6トン/統・日,中型船11統が馬毛・佐多沖・湯瀬でゴマサバ中,マアジ豆,オアカムロほかを5.6トン/統・日と低調な漁模様。
 内之浦・山川港は,入港船なし。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,多い日でイサキ(300g前後)が2トン/統,マルソウダ(500g前後)が1.5トン/統など低調な漁模様。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,マルソウダ(300〜400g)が450〜900kg/統・日,ヤマトカマス(100g以下)が50〜60kg統・日など低調な漁模様
 大隅半島東部海域では,週計で46統がカマス,マアジ仔,サバ類小ほかを40.6トンの入網。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で延べ154隻がウルメイワシ,カタクチイワシほかを217.1トン,大隅海域では,週計で延べ31隻がウルメイワシ,サバ類小主体に80.6トンと好調な漁模様。
・トビウオロ-プ曳
 熊毛海域では,週計で延べ42隻が中トビを
309箱(20尾入),アオトビを105箱(20尾入),セミトビを1,504箱(80尾入),アカトビを151箱
(40尾入)とまずまずの漁模様。
・ゴマサバ一本釣
 大隅海域では0.3〜1.3sサイズを多い船で50
kg/日,熊毛海域では0.6〜0.7sサイズを多い船で20s/日と徐々に終息に向かっている。
・カツオ竿釣
 鹿児島市場では,草垣周辺で操業の県外船が連日4〜5隻入港し30〜70トンと引き続き好調な漁模様。
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船19隻がカツオ(1〜2s)を13.5トン,キハダ(3〜4s)・メバチ(5〜10s)を9.0トンとまずまずの漁模様。