(第2048報)
   平成16年度 第1報
(平成16年3月25日〜3月31日)【旧暦:2月5〜閏2月11日/月齢:4.2〜10.2/潮汐:中潮〜若潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,週の後半から大きく離岸し中之島の南2.4マイル付近に南下した。各海域の表面水温は、黒潮系暖水が波及した谷山沖、甑海況で昇温した。平年比較でも,暖水が波及している屋久島以北で“やや高め”〜“著しく高め”,黒潮流域では“やや高め”,となった。今後の黒潮北縁域は“平瀬から南の離岸傾向で推移する”と思われる。
漁況:薩摩半島側にシラスのまとまった漁獲がみられた。熊毛海域のロープ曳によるハマトビウオが引き続き好調。その他は時化の影響もあり全般的に低調。
 
※海   況
  定期客船観測(3/30〜31)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 17.70 +1.29 +0.99 やや高め
竹島沖 21.50 +0.04   +1.52 やや高め
屋久島 21.00 -1.02   -0.01 平年並み
黒 潮 23.30 +0.69   +0.67 やや高め
与路島 21.40 -0.32   +0.23 平年並み
甑海峡 19.90 +3.40 +2.48 著しく高め
   
  




 
      (甑航路フェリーは4/1現在)
黒潮北縁域の変動
 24日に屋久島の北4.4マイル付近にあった黒潮北縁域は,週の後半から大きく離岸し31日現在,中之島の南2.4マイル付近にある。
 今後の黒潮北縁域は,来週にかけて“平瀬より南で離岸傾向で推移する”と思われる。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
31日現在,黒潮系暖水が波及した谷山沖で1℃以上昇温し、暖水波及が通過した屋久島沖で1℃以上降温した。 平年比較でも,暖水が波及している屋久島以北で“やや高め”,となり、黒潮流域も“やや高め”,で全般的に高め基調となった。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,4月1日現在,谷山沖と同様に暖水波及の影響で前週より3℃以上昇温し,平年比較でも“著しく高め”となった。    
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船1統が甑西沖でマアジ豆,中主体に5.4トン/・日,中型船14統が長島,串木野沖でカタクチイワシ,マアジ小主体に3.6トン/統・日と低調な漁模様。
 枕崎港入港船は大型船1統が内之浦沖でマアジ豆,カタクチイワシ主体に2.4トン/・日,中型船10統が種子島北,佐多沖,野間沖でゴマサバ中、カタクチ、ゴマサバ大シ主体に14.4トン/・日・統と低調な漁模様。
 内之浦港及び山川港入港船は無し。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,ブリ(5kg前後)が1統のみの週計で70尾,ヒラス(2〜11kg)が1統のみの週計で120尾、マアジ(200g前後)が1統のみ週計で450kgの入網と低調な漁模様。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,マアジ(50〜300g)を300kg/統・日の入網と低調な漁模様。
 甑海域では,マアジ(50g前後)が200kg/統・日と低調な漁模様。
 大隅半島東部海域では,週計で43統がカタクチイワシ,マアジ中主体に16.8トンの漁模様。
〇その他の漁業
・バッチ網(シラス)
 薩摩半島側で0.5〜1.5トン/隻・日とまとまった漁獲があった。大隅半島側でも製品で0.6トン/隻・日とまずまずの漁模様
・キビナゴ刺網
 大隅半島側で鹿児島湾大隅半島では、3〜5箱/隻・日,甑海域では,5〜6箱/隻・日と共に低調な漁模様。
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で19隻がウルメイワシ主体に
16.8トンとまずまずの漁模様。
・トビウオロ-プ曳
 熊毛海域では,ハマトビウオ(500g)を100〜160箱/統・日と好調な漁模様。
・カツオ竿釣
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船4隻がカツオ(1〜3s)を8トン,キハダ(1〜8s)を5.5トンとまずまずの漁模様。