(第2013報)
   平成15年度 第14報
(平成15年6月26日〜7月2日)【旧暦:5月27日〜6月3日/月齢:25.9〜2.3/潮汐:中潮〜中潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は中之島の南27.4マイル付近にさらに南下し,前週に引き続き離岸傾向が続いている。このため各海域の表面水温は,全般的に低め傾向となっている。
漁況:鹿児島湾口周辺海域等でまき網によるゴマサバ及び甑周辺海域で竿釣によるカツオが前週に引き続き好調。定置網はマルソウダの入網が減少し,低調となった。
 
※海   況
  定期客船観測(7/2〜3)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 24.60 +0.24 −0.76 やや低め
竹島沖 24.63 +0.11 −1.46 やや低め
屋久島 24.90 +0.13    −     −
黒 潮 27.55 +1.12 −1.07 かなり低め
与路島 26.42 +1.14 −0.51 平年並み
甑海峡 23.70 −0.20 −1.19 やや低め
        (甑航路は7/3現在)
黒潮北縁域の変動
 6月24日に中之島の南12.0マイル付近にあった黒潮北縁域は,その後,さらに南下し,7月3日現在,中之島の南27.4マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,7月3日現在,前週より0.1〜1.1 ℃昇温したものの,平年比較では,“平年並み”〜“かなり低め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,7月3日現在,前週より0.2℃降温したため,平年比較では“やや低め”となっている。
 
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船1統が牛深沖でマルアジ豆,マアジ小,マルアジ小を4.0トン/日,中小型船25統が長島,甑東沖でカタクチイワシ,マアジ仔・中主体に3.9トン/統・日と低調な漁模様。
 枕崎港入港船は,大型船7統が佐多沖でゴマサバ小・中・大を32.1トン/統・日,中型船10統が佐多間沖でゴマサバ小,マアジ豆を21.6トン/統・日と前週に引き続き好調な漁模様。
 山川港入港船は,中型船2統がサバ小を6.4トン/統・日と低調な漁模様。
 内之浦港入港船は,中型船1統がサバ類中を
1.5トン/日と低調な漁模様。
〇定 置 網
 西薩南部では,連日,マルソウダ(0.5s)が0.2トン/統,また,1日のみウルメイワシ(12p前後)が
0.8トン/統の入網と前週より低調な漁模様。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,マルソウダ(0.5s)が0.2トン/統・日の入網と低調な漁模様。
 大隅東部では,週計でマアジ中・豆が19.1トン,カマスが6.0トン,マルソウダが6.6トンの入網。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で延べ136隻がウルメイワシ,カタクチイワシを77.2トン,大隅海域では,週計で延べ18隻がウルメイワシ,サバ類小を34.0トンの漁。
・バッチ網
 西薩・志布志湾海域では,引き続き低調。
・キビナゴ刺網
 甑・南薩・鹿児島湾口海域では,50〜500s/隻・日と好不調の変動が激しい漁模様。
・トビウオロ-プ曳
 熊毛海域では,週計で小トビ(ホソトビ)60%,セミトビ(アヤトビウオ)30%,中トビ(トビウオ)10%の割合で,2,660箱(約200,000尾)と平年並みの漁模様。
・ゴマサバ一本釣
 甑・熊毛海域では,400〜900gサイズを40〜
60s/隻・日と前週に引き続き好調な漁模様。
・カツオ竿釣
 鹿児島市場では,高知県船(19トン型)が甑周辺海域でカツオ(1〜7s)を週計で延べ20隻が58.4トンと好調な漁模様。(2.9トン/隻・日)
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船延べ
8隻がカツオ(1〜2s)を4.0トン,キハダ・メバチ(2〜4s)を半々の割合で2.4トンと低調な漁模様。