(第2011報)
平成15年度 第12報
(平成15年6月12日〜6月18日)【旧暦:5/13〜5/19,月齢:11.9〜17.9,潮汐:大潮〜中潮】
今週の特徴
海況:黒潮北縁は大きく南下し中之島南20マイル付近。表面水温は甑海峡でやや高め,他の域は平年並み。
漁況:鹿児島湾口周辺海域では,まき網でゴマサバ,定置網でマルソウダ,カツオ一本釣でカツオが好漁。北薩海域と大隅東部海域では,棒受網でウルメイワシ漁が本格化。西薩海域の吾智網,奄美海域のソデイカ旗流漁は低調。
※ 海 況
定期客船観測(6/16〜6/17)による表面水温
実測値
前週比較
平年比較
評 価
谷山沖
23.50
+1.00
+0.30
平年並み
竹島沖
24.52
-0.08
+0.12
平年並み
屋久島
25.26
-0.84
黒 潮
26.85
+0.02
-0.09
平年並み
与路島
25.50
+1.40
+0.56
平年並み
甑海峡
23.70
-0.30
+0.83
やや高め
(甑航路は6/17現在)
黒潮北縁域の変動
6月10日に屋久島御崎付近にあった黒潮北縁は,その後南下し,16日現在,中之島の南20 マイル付近にある。
定期客船観測による各海域の表面水温は,6月16日現在,前週との比較では,谷山沖及び与路島沖が昇温,屋久島御崎沖が降温となった。
平年との比較では,全海域で平年並みとなった。
甑航路フェリ−観測による甑海峡中央部の表面水温は,6月17日現在,前週より降温し平年との比較では“やや高め”となっている。
※ 漁 況
漁場図
集計表
今週は月夜と時化のため,全般的に低調な漁となった。
〇まき網
阿久根港入港船は,大型船延べ2統が阿久根沖でマアジ仔主体,宇治でムロアジ主体に8.6トン/統・日の漁。中型船延べ4統が阿久根沖,串木野沖,甑東沖でマアジ仔,マルアジ小,マアジ小主体に3.4トン/統・日の漁。
枕崎港入港船は,中型船延べ5統が佐多沖でゴマサバ小,マルアジを主体に,馬毛島沖でゴマサバ大・小主体に19.5トン/統・日の漁。
〇定置網
西薩南部海域では,マルソウダ(700〜800g)が1トン/日,シイラ(3〜4kg)が0.5〜1トン/日,ヒラソウダ(1.2kg)が200〜500kg/日の入網。
鹿児島湾口部薩摩半島では,マルソウダ(300g)を12トン/日,大隅半島側ではマルソウダ(300g)を2〜3トン/日。志布志湾南部では,週計でマアジ( 100g前後)を5.1トン,カタクチイワシ(6〜7cm)を3トン,マルアジ(200〜250g)を0.8トン,チダイ(120g)を 0.5トンの入網。
大隅半島東岸では,週計で延べ51統でマアジ中,ソウダガツオ,ウルメイワシを主体に94.0トンの入網。
〇その他の漁業
・棒受網
北薩海域では,週計で延べ38隻でウルメイワシ主体に13.6トンの漁。
大隅東部海域では,週計で延べ21隻でウルメイワシ主体に17.3トンの漁。
・キビナゴ刺網
甑島で5箱〜10箱/隻・日,西薩南部で5箱/隻・日,大隅南部海域で1箱〜2箱/隻・日と低調な漁。
・バッチ網
西薩海域及び志布志湾ではまとまった漁がなかった。
・吾智網
西薩海域では,全般的に低調。
・トビウオロープ曳
熊毛海域でトビウオ(中4割,小4割,その他2割)を200〜900箱/日と低調な漁。
・一本釣他
甑海域では,曳縄でキハダ(3〜5kg)を30kg/隻・日とまずまずの漁。
西薩海域では,かご漁業でサバフグ(100〜200g)を150kg/隻・日の好調な漁。西薩南部海域では,一本釣でイサキ(300g)を15kg/隻・日とまずまずの漁。
鹿児島湾口海域では,ゴマサバ(0.4〜1kg)を一本釣で30kg/隻,延縄で30kg/隻とまずまずの漁。開聞沖では,カツオ一本釣船がカツオ(2〜3kg)を3〜5トン/隻・日と好調な漁。
奄美海域では,一本釣が延べ12隻でカツオ(2 kg)主体に週計で13.2トンと好漁。マグロ旗流漁業延べ1隻でキハダ主体で0.6トンの漁。ソデイカ旗流漁業でソデイカ(20kg)を日帰操業で1〜2本/隻・日と低調な漁。