(第2010報)
平成15年度 第11報
(平成15年6月4日〜6月11日)【旧暦:5/6〜5/12,月齢:4.9〜10.9,潮汐:中潮〜中潮】
今週の特徴
海況:黒潮北縁は南下し屋久島御崎南4マイル付近にある。甑海峡の表面水温が高め〜著しく高めで推移している。
漁況:まき網は薩南海域でゴマサバが好漁。棒受網は北薩海域でカタクチイワシが好漁。刺網では,甑島及び西薩南部海域でキビナゴが好漁。
※ 海 況
定期客船観測(6/5〜6/11)による表面水温
実測値
前週比較
平年比較
評 価
谷山沖
22.50
-1.10
+0.88
平年並み
竹島沖
24.60
-1.00
+1.18
やや高め
屋久島
26.10
+0.50
黒 潮
26.83
+0.53
+0.48
やや高め
与路島
24.10
+0.30
-0.38
平年並み
甑海峡
24.00
+0.10
+1.91
著しく高め
(甑航路は6/12現在)
黒潮北縁域の変動
6月4日に佐多岬付近にあった黒潮北縁は,南下し,屋久島卸崎南4マイル付近ににある。
定期客船観測による各海域の表面水温は,6月11日現在,先週との比較では,谷山及び竹島沖が降温,他は昇温となった。
平年との比較では平年並み〜著しく高めと全体的に高め傾向である。
甑航路フェリー観測による甑海峡中央部の表面水温は,6月12日現在,前週より昇温し平年との比較では“著しく高め”となっている。
(甑海峡では,3月下旬から5月中旬にかけては,低め〜かなり低めで推移していたが,5月下旬から現在まで,かなり高め〜著しく高めが続いている。)
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
阿久根港入港船は,大型船延べ4統が阿久根沖でカタクチイワシ,マルアジ小,マアジ小,マルアジ中を主体に9.3トン/統・日の漁。中型船延べ20統が長島沖,阿久根沖,甑東沖でマルアジ中,マアジ小,ムロアジ,ゴマサバ大を主体に5.0トン/統・日の漁。
枕崎港入港船は,大型船延べ2統が馬毛島沖他でゴマサバ大,ムロアジ中,ゴマサバ小,マルソウダを主体に16.1トン/統・日の漁。中型船延べ23統が佐多沖でゴマサバ小,マルアジ,マルソウダ,マアジ豆を主体に17.3トン/統・日の漁。
内之浦港及び山川港への入港なし。
〇定置網
西薩南部海域では,週計でマルソウダ(300〜400g)が6トン前後,アジ仔が1トン前後,カンパチ(3kg前後)が50尾前後の入網。
鹿児島湾口部薩摩半島では,週計でヒラソウダ(300g〜400g)を6トン前後,カンパチ(3〜4kg)を50尾,カタクチイワシを3トン前後の入網。志布志湾南部では,週計でマアジ(100g前後)を14トン,カタクチイワシ(6〜7cm)を3トン,マルアジ(200g)を2トン,チダイ(100g)を500kgの入網。
大隅半島東岸では,週計で延べ36統でマアジ中,カタクチイワシ,ウルメイワシを主体に68.9トンの入網。
〇その他の漁業
・棒受網
北薩海域では,週計で延べ185隻でカタクチイワシ,ウルメイワシ,キビナゴ主体に171.3トンの漁。
大隅東部海域では,週計で延べ13隻でウルメイワシ,カタクチイワシ主体に4.3トンの漁。
・キビナゴ刺網
甑島で10箱〜20箱/隻・日,西薩南部で10〜20箱/隻・日,大隅南部海域で4箱〜8箱/隻・日と甑海域及び西薩南部海域で好漁。
・バッチ網
西薩海域及び志布志湾ではまとまった漁がなかった。
・吾智網
西薩海域では,全般的に低調。
・トビウオロープ曳
熊毛海域の屋久島でトビウオ(中4割,小4割,その他2割で)を3日間の操業で1700箱と低調な漁。
・一本釣他
西薩海域では,週の終わりにかご漁業でサバフグ(200g以下)100kg/隻・日の漁。
薩南海域では,一本釣でイサキ(0.4〜1.2kg)を10〜20kg/隻・日と好調な漁。
熊毛海域では,一本釣でゴマサバ(0.3kg〜1kg)を30kg/隻とまずまずの漁。
奄美海域では,一本釣が延べ5隻でカツオ(2〜3kg),キハダ(3〜10kg)を週計で19.2トンと好漁。 マグロ旗流漁業延べ3隻でキハダ(10〜25kg)を2.4トンの漁。ソデイカ旗流漁業でソデイカ(15〜17kg)を日帰操業で5〜9尾/隻・日と低調。