(第2008報)
平成15年度 第9報
(平成15年5月22日〜5月28日)【旧暦:4/22〜4/28,月齢:20.6〜26.6,潮汐:小潮〜中潮】
今週の特徴
海況:黒潮北縁は竹島の南8.2マイル付近にある。表面水温は,甑海峡を除いて”平年並み〜“やや高め”,甑海峡は”著しく高め”となっている。
漁況:まき網は,ゴマサバ小が佐多沖で好漁のほか,本土各地でマアジ,カタクチを主体にまずまずの漁。その他の漁業は刺網でのキビナゴ及び一部の定置を除いて,全般的に低調。
※ 海 況
定期客船観測(5/27〜5/28)による表面水温
実測値
前週比較
平年比較
評 価
谷山沖
21.10
+0.75
+0.15
平年並み
竹島沖
23.30
+1.84
+0.45
平年並み
屋久島
25.60
+1.82
黒 潮
26.00
+0.21
+0.17
平年並み
与路島
24.30
-0.59
+0.47
やや高め
甑海峡
24.80
+4.80
+3.76
著しく高め
(甑航路は5/28現在)
黒潮北縁域の変動
5月20日に屋久島御崎の南5.7マイル付近にあった黒潮北縁は,北上し竹島南8.2マイル付近にある。
定期客船観測による各海域の表面水温は,5月28日現在,与路島沖を除いて先週より昇温,与路島沖では先週より降温となっている。
平年との比較では,谷山沖・竹島沖・黒潮流域で“平年並み”,与路島で“やや高め”となっている。
甑航路フェリー観測による甑海峡中央部の表面水温は,5月28日現在,黒潮流域からの暖水の流入により前週より4℃近く昇温し“著しく高め”となっている。
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
阿久根港入港船は,大型船延べ5統が甑北・甑東・牛深沖でマアジ小・豆・中を主体に9.1/統・日の漁。中型船延べ14統が甑北・長島・阿久根・串木野・川内沖でカタクチイワシ・マルアジ小・マアジ小・豆を主体に7.0トン/統・日の漁。
枕崎港入港船は,中型船延べ13統が佐多・種子島東沖でゴマサバ小・ムロアジ小・マアジ豆を主体に21.3トン/統・日の漁。大型船の入港なし。
山川港は中型船延べ2統がゴマサバ中・小・マアジ豆主体に23.2トン/統・日の漁。
内之浦港の入港なし。
〇定置網
西薩南部海域では,多い所でマアジ仔が1.5トン〜3トン/日・統,コショウダイ(1〜2kg)が100〜200kg/日・統,イサキ(400〜500g)など,しかし全般的に低調。
鹿児島湾口部では,マアジ仔が100kg前後/統・日と低調。
志布志湾南部では,週計でマアジ(80g前後)が13トン,チダイ(120g前後)が2トン,合計で22トンの入漁。
大隅半島東岸では,延べ38統でカタクチイワシ・マアジ中を主体に週計で40.5トンの入網。
〇その他の漁業
・キビナゴ刺網
北薩海域では,延べ102隻で週計33.3トンの漁。
甑島で10箱〜40箱/隻・日,南薩で,10〜20箱/隻・日とまずまずの漁。
・バッチ網
西薩海域は引き続き低調。
志布志湾では漁がなかった。
・吾智網
西薩海域では,多い船でもマダイ(1kg前後),チダイ(300〜500g)含めて20〜30kg/日と低調。
・トビウオロープ曳
熊毛海域では,屋久島で中トビウオ主体に,1日のみの操業で1000箱と低調。
種子島で中小トビウオ半々で50箱/隻・日の漁。
・一本釣他
薩南海域では一本釣でゴマサバ(1kg前後)を多い船で25kg前後/隻・日の漁。
奄美海域では,竿釣り船及び旗流船でカツオ(1〜3kg)・キハダ(1〜30kg)を週計で23.5トンと低調。
旗流船でソデイカ(17kg前後)を10尾/隻・日と低調。