(第2006報)
平成15年度 第7報
(平成15年5月8日〜5月14日)【旧暦:4月8日〜4月14日/月齢:6.6〜12.6/潮汐:小潮〜大潮】
今週の特徴
海況
:黒潮北縁は,屋久島南付近から若干北上し屋久島北付近にある。
水温は黒潮北縁付近を中心に昇温しており,特に竹島〜屋久島では,先週と比 較して2〜3℃高くなり,平年との比較では全海域で平年並み〜かなり高めと全体的に高め傾向となった。
漁況
:棒受網は北薩海域でカタクチイワシが先週に引き続き好調。バッチ網は志布志湾でシラスが引き続き好調。キビナゴ刺網は先週に引き続き甑島を中心に漁が上向いてきた。まき網は,種子島北でゴマサバ大を中心に好調。
※ 海 況
定期客船観測(5/12〜5/13)による表面水温
実測値
前週比較
平年比較
評 価
鹿児島
19.94
-0.20
+0.62
平年並み
竹島沖
23.13
+3.00
+1.53
やや高め
屋久島
24.65
+2.23
−
黒 潮
25.30
-0.55
+0.51
やや高め
与路島
23.96
+1.09
+1.26
かなり高め
甑海峡
19.80
+0.70
+0.09
平年並み
甑航路は5月13日現在
黒潮北縁域の変動
5月7日に屋久島尾崎の南3マイル付近にあった黒潮北縁域は,やや北上し,5月13日現在,屋久島御崎の北1.8イル付近にある。
定期客船観測による表面水温(5月12〜13日)は,黒潮域北縁付近を中心に昇温傾向を示した。
上記観測の各海域の表面水温は,前週と比較して鹿児島湾では降温し“平年並み”,竹島沖では昇温し“やや高め”,屋久島御崎では先週より高め,与路島では昇温し“かなり高め”,黒潮流域では降温し“やや高め”となっている。
甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,5月13日現在,前週より昇温し“平年並み”となっている。
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
阿久根港入港船は,大型船1統が牛深沖でマアジ中主体に5.1トン/日,中型船延べ10統が阿久根沖・串木野沖・川内沖でマアジ豆及びマアジ小主体に5.2トン/統・日の漁。
枕崎港入港船は,大型船1統が内之浦沖でマアジ中主体に2.9トン/日,中型船延べ4統が種子島北沖でゴマサバ大・中主体に26.7トン/統・日の漁。
山川,内之浦港の入港船なし。
〇定置網
西薩南部海域ではマアジ(100〜250g),マルアジ(200g前後)が週計で各1トン,ブリ(7〜8kg)が30〜50尾/統・日,ヒラマサ(3〜5kg)が週計で500尾,コウショウダイ(1.5kg前後)が100尾/統・日の入網。
鹿児島湾口部薩摩半島側では,マアジ(80〜350g)が1〜1.5トン/統・日,ブリ(7〜10kg)が週計で300尾,ヒラマサ(3〜4.5kg)が週計で200尾,コショウダイ(3〜4kg)が40〜50尾/統・日の入網。
鹿児島湾口部大隅半島側では,マアジ(100〜 300g)が週計で120〜150kg,ブリ(5〜8kg)が週計で30tの入網。
大隅東部海域では,延べ50統がマルソウダ・マアジ中主体に週計で38.6トンの入網。
志布志湾南部では,週計でマアジが10トン,チダイ
が1トン,カタクチイワシが4トンの入網。
甑島海域では,週計でヒラマサ(3kg前後)が
500〜600尾の漁。
〇その他の漁業
・棒受網
北薩海域では週計で延べ63隻がカタクチイワシ主体に59.7トン,大隅東部海域では週計で延べ1隻がキビナゴ主体に0.1トンの漁。
・トビウオロ−プ曳網
熊毛海域では,トビウオ中主体に100箱/隻・日とまずまずの漁。
・ごち網
西薩〜西薩南部海域でマダイ(1kg未満主体)を10〜20kg/隻・日,チダイ(200〜300g)を20kg/隻・日と低調な漁。
・バッチ網
志布志湾では1〜2トン/統・日と引き続き好調。 西薩海域では一部の海域で1トン/統・日の漁があったが,漁は持続していない。
・キビナゴ刺網
甑島海域では10〜20箱/隻・日,西薩南部海域では7箱/隻・日,大隅半島南部海域では5〜7箱/隻・日とまずまずの漁。
・ソデイカ旗流し
奄美南部では,16kg前後のサイズを3日の操業で10〜20尾/隻とまずまずの漁。
・一本釣他
西薩〜西薩南部海域では延縄でアマダイ(400〜500g)を10kg/隻・日,刺網でチダイ(200〜300g)を20〜30kg/隻・日,キス(150g前後)を10〜20kg/隻・日,一本釣りでイサキ(200〜300g)を10〜30kg/隻・日の漁。
熊毛海域では一本釣でアオリイカ(2〜3kg)を週計で20kg/隻の漁。
奄美海域ではカツオ船延べ23隻がカツオ(2kg弱),キハダ小(3kg)主体に週計で20トンと好調。