(第2005報)
  平成15年度 第6報
(平成15年5月1日〜5月7日)【旧暦:4月1日〜4月7日/月齢:29.3〜5.6/潮汐:大潮〜小潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁は,屋久島南付近での変動が続いている。水温は全海域で昇温しており,黒潮流域では“かなり高め”,その他の海域では“やや高め〜やや低め”となっている
漁況:棒受網は北薩海域でカタクチイワシが好調。バッチ網は志布志湾でシラスが引き続き好調。奄美海域のソデイカ漁は低調。キビナゴ刺網は全体的に漁が上向いてきた。
 
※ 海 況
  定期客船観測(5/6〜5/7)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 20.14  +2.72  +0.82 やや高め
竹島沖 20.13  +1.38  -1.47 やや低め
屋久島 22.42  -0.08   −  
黒 潮 25.85  +0.61  +1.06 かなり高め
与路島 22.87  +0.74  +0.17 平年並み
甑海峡 19.1  +1.2  -0.61 平年並み
  





 
   甑航路は5月7日現在   
黒潮北縁域の変動
 4月30日に平瀬の北5マイル付近にあった黒潮北縁域は,やや北上し,5月7日現在,屋久島御崎の南3マイル付近にある。 
 定期客船観測による表面水温(5月6〜7日)は,全海域で水温が昇温傾向を示した。
 各海域の水温は,前週と比較して鹿児島湾では昇温し“やや高め”,竹島沖では昇温し“やや低め”,屋久島御崎では前週並み,与路島では昇温し“平年並み”,黒潮流域では昇温し“かなり高め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,前週より昇温し“平年並み”となっている。
 
※ 漁 況
漁場図
集計表  
〇まき網
 阿久根港入港船は,中型船延べ11統が串木野沖・川内沖でマアジ豆及びマアジ小主体,甑北でカタクチイワシ主体に7.8トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,中型船延べ8統が馬毛島周辺でゴマサバ大・中主体,佐多沖でマアジ豆,ウルメ主体に9.2トン/統・日,大型船延べ9統が内之浦沖でマアジ小・豆主体,馬毛でゴマサバ大・中主体に17.6トン/統・日の漁。
〇定置網
 西薩南部海域ではマアジ(100〜300g)が6日に2トン,ブリ(7〜9kg)が20尾/日,ヒラマサ(3〜5kg)が20〜30尾/日,カマス(100g)が800kg/日の入網。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,マアジ(70g)が6日に6トン,ブリ(7〜10kg)が週計で100尾,タチウオ(2〜3kg)が週計で2.0トンの入網。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,マアジ(100〜 300g)が週計で1.2トン,マルアジ(200〜300g)が週計で300kg,ブリ(6〜10kg)が10〜50尾/日の入網。
 大隅東部海域では,延べ54統がマアジ中・マアジ
 
豆主体に週計で28.4トンの入網。
 志布志湾南部では,週計でマアジ(100g),チダイ
(100g),カタクチイワシ(5cm)主体に10.6トンの入網。
 熊毛海域では,ゴマサバが400kg/日の入網。
〇その他の漁業 
・棒受網
 北薩海域では週計で延べ39隻がカタクチイワシ主体に58トン,大隅東部海域では週計で延べ4隻がキビナゴ主体に1.3トンの漁。
・トビウオロ−プ曳網
 熊毛海域では,中主体に170箱/隻・日とまずまずの漁。
・ごち網
 西薩〜西薩南部海域でマダイ(0.5〜5kg)を20〜30kg/隻・日と低調な漁。
・バッチ網
志布志湾では2〜3トン/統・日と引き続き好調。西薩海域では一部の海域で1.8〜3トン/統・日の漁があったが,漁は持続していない。
・キビナゴ刺網
 甑島海域では8〜10箱/隻・日,西薩南部海域では7箱/隻・日,大隅半島南部海域では5〜6箱/隻・日とまずまずの漁。
・ソデイカ旗流し
 奄美南部では,14kg前後のサイズを3日の操業で10本/隻と低調な漁。
・一本釣他
 西薩〜西薩南部海域では一本釣りでイサキ(200〜400g)を10〜15kg/隻・日の漁。
 三島海域では一本釣でハマダイ(4〜5kg)を2日操業で30kg/隻・日とまずまずの漁。     熊毛海域では一本釣でゴマサバ(0.5〜1.0kg)を20kg/隻とまずまずの漁。
 奄美海域ではカツオ船延10隻がカツオ(2kg弱),キハダ小(6kg)主体に週計で7.8トン,旗流船3隻がキハダ(15〜20kg)主体に週計で2.9トンの漁。