(第2004報)
平成15年度 第5報
(平成15年4月24日〜4月30日)【旧暦:3月23日〜3月29日/月齢:22.3〜28.3/潮汐:小潮〜大潮】
今週の特徴
海況
:黒潮北縁は,先週よりやや南下して平瀬北付近にある。水温は,黒潮海域でかなり高め,他の海域では竹島沖で著しく低め,その他で“平年並み〜やや低め”となっている。
漁況
:旋網は内之浦沖でゴマサバ小,野間岬沖でマアジ小,マルアジ豆が好調。モジャコ漁は先週までの低調な漁獲から好調に転じた。バッチ網は志布志湾でシラスが引き続き好調。
※ 海 況
定期客船観測(4/30〜5/1)による表面水温
実測値
前週比較
平年比較
評 価
鹿児島
17.42
-1.38
-1.08
やや低め
竹島沖
18.75
-0.85
-2.15
著しく低め
屋久島
22.50
+2.60
−
黒 潮
25.24
+0.14
+1.09
かなり高め
与路島
22.13
-0.37
-0.11
平年並み
甑海峡
17.90
-0.80
-0.90
やや低め
甑航路は4月30日現在
黒潮北縁域の変動
4月23日に屋久島の南5マイル付近にあった黒潮北縁域は,停滞気味にやや南下し,4月30日現在,平瀬の北5マイル付近にある。
定期客船観測による表面水温は,4/30〜5/1現在,各海域の水温の変動は,先週と比較して鹿児島湾では降温して“やや低め”,竹島沖では降温して“著しく低め”,屋久島御崎では昇温,与路島では降温して“平年並み”,黒潮流域では昇温して“かなり高め”となっている。
甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,前週より降温し“やや低め”となっている。
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
阿久根港入港船は,中型船延べ12統が野間岬沖でマアジ小及びマアジ,マルアジ豆主体,甑東でカタクチイワシ主体,串木野西でマアジ小主体に11.1トン/統・日の漁。
枕崎港入港船は,中型船延べ7統が馬毛島周辺でゴマサバ小他を10.7トン/統・日,大型船延べ7統が内之浦沖でゴマサバ小主体に35.7トン/統・日の漁。
山川及び内之浦入港船はなし。
〇定置網
西薩南部海域ではマアジ(100〜300g)が週計で1.2トン,ブリ(7〜8kg)が30尾/統・日,ヒラマサ(3〜5kg)が100尾/統・日の入網。
鹿児島湾口部薩摩半島側では,マアジ(100g〜300g)が延べ3〜4トン,ブリ(7〜8kg)が100尾/統・日,ヒラマサ(3〜5kg)が100尾/統・日の入網。
鹿児島湾口部大隅半島側では,マアジ(100〜 300g)が週計で1〜1.2トン,マルアジ(200g)が週計で700〜800kg,ブリ(4〜8kg)が20〜30尾/統・日の入網。
大隅東部海域では,延べ55統がマアジ中・マアジ豆主体に週計で18.0トンの入網。
志布志湾南部では,週計で,大型1統小型2統でチダイ,ヒラマサ主体に7.7トンの入網。
〇その他の漁業
・棒受網
北薩海域では,週計で延べ26隻がカタクチイワシ主体に69トンの漁。
・トビウオロ−プ曳網
熊毛海域では,先週はトビウオ(大)が主体であったが,中及び小の割合が高まり大の割合は8割程度から5割程度へ低下傾向である。大・中・小合わせて1500箱〜1600箱/隻・日の漁。
・ごち網
西薩から西薩南部海域でマダイ,チダイを主体に20kg/隻・日の漁
・バッチ網
志布志湾では3〜4トン/統・日と引き続き好調。西薩海域では,漁は本格化していない。
・キビナゴ刺網
甑島海域では5箱/隻・日,西薩南部海域では15箱/隻・日,大隅半島南部海域では低調な漁。
・ソデイカ旗流し
奄美南部では,14kg前後のサイズを3日の操業で60〜90本/隻の漁。
・一本釣他
西薩〜西薩南部海域では一本釣りでイサキ(200〜600g)を10〜20kg/隻・日の漁。
カツオ曳縄漁は各海域で低調。
奄美海域では,曳縄でキハダ(2〜3kg)を100kg/隻・日,カツオ船延21隻がカツオ(2〜3s)主体に週計で31.2トンと引き続き好調。
・モジャコ漁
先週まで全般的に低調に推移していたが,今週は,全体で約6トンと一気に好調に転じて充足率84%となった。