(第2046報)
   平成15年度 第47報
(平成16年3月4〜10日)【旧暦:2月14〜20日/月齢:12.7〜18.7/潮汐:大潮〜中潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,中之島の北6.8マイル付近に北上した。各海域の表面水温は,鹿児  島湾と黒潮流域を除く海域で降温し,平年比較では,各海域とも“かなり低め”〜
  “平年並み”となった。
   また,今後の黒潮北縁域は“平瀬より南で離岸傾向で推移する”と思われる。
漁況:県内の定置網に散発的にブリ(5〜13s)が入網し始めたが,屋久島近海の低水温の
  影響で,初カツオ漁が前年より大幅に遅れている。
 
※海   況
  定期客船観測(3/9〜10)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 16.03 +0.15 +0.11 平年並み
竹島沖 17.13 −2.26 −2.12 かなり低め
屋久島 17.49 −2.17 −2.66 かなり低め
黒 潮 22.19 +0.19 +0.21 平年並み
与路島 20.26 −0.51 −0.36 やや低め
甑海峡 16.80 +1.30 −0.34 平年並み
      (甑航路フェリ−は3/11現在)
黒潮北縁域の変動
 4日に中之島の北3.1マイル付近にあった黒潮北縁域はその後北上した後,南下し,10日現在,中之島の北6.8マイル付近にある。
 今後の黒潮北縁域は,来週にかけて“ 平瀬より南で離岸傾向で推移する”と思われる。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,9〜10日現在,鹿児島湾と黒潮流域を除く海域で前週より0.5〜2.3℃降温し,平年比較では,各海域とも“かなり低め”〜“平年並み”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,11日現在,前週より1.3℃昇温し,平年比較では“平年並み”となっている。
 
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船2統が甑東でマアジ豆・小を6.5トン/統・日,中型船7統が甑東でマアジ豆・小,カタクチイワシを3.4トン/統・日と前週に引き続き低調な漁模様。
 枕崎港入港船は,中型船4統が種子島北端,佐多沖でゴマサバ中,オアカムロ,マアジ豆主体に52.3トン/統・日と前週より好調な漁模様。
 内之浦・山川港は,入港船なし。
〇定 置 網
 甑海域では,1日のみブリ(8〜10s)が80尾/統と100尾/統の入網と低調な漁模様。
 西薩南部海域では,1日のみブリ(5〜13s)が17尾/統の入網と低調な漁模様。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,1日のみブリ(8s)が1,200尾/統の入網と好調な漁模様
 鹿児島湾口部大隅半島側では,連日,マアジ(10〜13p)が0.3トン/統,カタクチイワシが80s統の入網と低調な漁模様
 大隅半島東部海域では,週計で36統がカタクチイワシ,マアジ中等を23.9トンと平年並みの漁模様。
 種子島海域では,1日のみブリ(11s)が40尾/統の入網と低調な漁模様。
〇その他の漁業
・トビウオロ-プ曳
 熊毛海域では,ハマトビウオ(500g)を1,600〜
4,200尾と前週に引き続き好調な漁模様。
・カツオ竿釣
 鹿児島市場では,県外船がトカラ海域でキハダ(5〜10s)を週計で約80トンと前年より低調な漁模様。(4.9トン/隻・日)
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船6隻がカツオ(1.0〜1.5s)70%,キハダ(1.0〜1.5s)30%の割合で10.2トンと好調な漁模様。
・ソデイカ旗流釣
 奄美南部海域では,今週から漁場が近海に移動したため,小型船の日帰り操業で15kgサイズを15〜20ハイ/隻と好調な漁模様。