(第2040報)
  平成15年度 第41報
 (平成16年1月22日〜1月28日)【旧暦:1/1〜1/7,月齢:0.2〜6.2,潮汐:大潮〜小潮】
 今週の特徴




 
海況:黒潮北縁域は27日以降離岸傾向となり,中之島付近まで南下。表面水温は全海域で降温し,甑海峡,竹島沖で高め傾向で,他の海域は平年並みとなった。
漁況:時化等のため全般的に出漁が少なく低調な漁。熊毛海域では一本釣でメダイ,トビウオロープ曳網がトビウオ大主体に好漁。西薩海域では刺網でマルアジ中が好漁。
 
※ 海 況
定期客船観測(1/28)による表面水温   
  実測値 前週比較 平年比較  評 価
谷山沖 16.65 -1.15 -0.17 平年並み
竹島沖 20.88 -0.72 +1.09 かなり高め
屋久島 20.59 -1.81  −   −
黒 潮 22.08 -0.72 -0.07 平年並み
与路島 21.65 -0.45 +0.38 平年並み
甑海峡 17.30 -2.10 +0.86 やや高め
  





 
      (甑航路は1/29現在)
黒潮北縁域の変動
 竹島南6マイル付近にあった黒潮北縁域は,27日以降南下し,1月29日現在,中之島南4マイル付近にある。今後は離接岸の周期等から判断すると来週は前半に離岸し,後半には接岸すると思われる。
 また,1月26日発行の(社)漁業情報サ-ビスセンタ-の南西東海海況速報によると,黒潮流路は,都井岬沖〜九州東岸で蛇行しており,依然かなり離岸している。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,全海域で前週より降温し,1月29日現在,平年との比較では竹島沖でかなり高めとなったが,他の海域では平年並みとなった。
 甑航路フェリ−観測による甑海峡中央部の表面水温は,黒潮暖水の波及により水温が昇温したが,26日以降は降温し,1月29日現在,前週より2.1℃降温し,平年との比較では“やや高め”となっている。
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
 阿久根港入港船は,大型船1統が野間沖でマアジ中・マルアジ中主体に1日のみの操業で23.4トン,中型船2統が阿久根沖でマアジ豆主体に
1.3トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,大型船1統が島間沖で
1日のみの操業でゴマサバ中,マアジ中主体に1日のみの操業で39.8トン,中型船7統が湯瀬・馬毛沖・島間沖ゴマサバ中・マアジ小・ムロアジ小・マルアジ主体に7.6トン/統・日の漁。
 山川港,内之浦港の入港船は無し。
〇定置網
 甑島では,全般的に低調な漁。
 西薩南部海域では,マルソウダ(500g)が2.0トン/日,マアジ(100g)が100kg/日,トビウオ大  
 
(400〜500g)が100kg/日の漁。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,先週に引き続きまとまった入網がなく低調な漁。大隅半島側では,週計でカタクチイワシ(7cm)が7トン,トビウオ大(400〜500g)が週計で40kgと低調な漁。
 志布志湾南部では,週計でマアジ・スルメイカ主体に0.5トンと低調な漁。
 大隅半島東岸では,延べ33統でスルメイカ・マアジ中主体に週計で6.0トンと低調な漁。
〇その他の漁業
・キビナゴ刺網
 北薩海域では,週計で延べ85隻が7.9トンと低調な漁。熊毛海域も低調な漁。
・ヒラメ刺網
 西薩海域では,北部海域で2kg以上の産卵群の来遊がみられ,2kgサイズを20〜30kg/隻とまとまった漁となった。
・トビウオロープ曳網
 熊毛海域では,3日のみの操業でトビウオ大(400〜500g)が1500尾/隻・日と好調な漁。
・ソデイカ旗流し
 奄美南部海域のソデイカ旗流は,1日操業で平均15kgサイズを10本/隻とまずまずの漁。
・一本釣他
 西薩及び南薩海域では,刺網でマルアジ(200〜230g)主体でマアジ(約200g)混じりを 100〜200kg/隻・日と好調な漁。
 熊毛海域では,一本釣りでメダイ(5kg)を300kg/隻・日と好調な漁。
 奄美海域では竿釣り船延べ2隻の週計でカツオ(2〜3kg)を150kg,キハダ(2〜3kg)を 350kgと低調な漁。