(第2039報)
  平成15年度 第40報
 (平成16年1月15日〜1月21日)【旧暦:12/24〜12/30,月齢:22.7〜28.7,潮汐:小潮〜大潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁域は接岸傾向が続き,表面水温は竹島沖,甑海峡でかなり高め,他の海域でも高め傾向となった。
漁況:時化等のため全般的に低調な漁。その中でまき網船が島間・野間池沖等でゴマサバ・マアジ主体にまずまずの漁,熊毛海域でトビウオロープ曳網がトビウオ大主体に好漁。
 
※ 海 況
定期客船観測(1/21〜1/22)による表面水温   
  実測値 前週比較 平年比較  評 価
谷山沖 17.80  0.13  0.38 やや高め
竹島沖 21.60 -0.25  1.69 かなり高め
屋久島 22.40 -0.54  −   −
黒 潮 22.80 -0.60  0.34 平年並み
与路島 22.10  0.08  0.38 やや高め
甑海峡 19.40  2.30  2.45 かなり高め
(甑航路は1/21現在)
 黒潮北縁域の変動
 屋久島南9マイル付近にあった黒潮北縁域は,先週に引き続き接岸し,1月22日現在,竹島南6マイル付近にある。今後は離接岸の周期等から判断すると来週にかけて離岸していくものと思われる。
 また,1月20日発行の(社)漁業情報サ-ビスセンタ-の南西東海海況速報によると,黒潮流路は,都井岬沖〜九州東岸で蛇行しており,依然かなり離岸している。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
1月22日現在,平年との比較では黒潮の接岸の影響で竹島沖,谷山沖でかなり高め,やや高めとなり,他の海域でも高め傾向であった。
 甑航路フェリー観測による甑海峡中央部の表面水温は,黒潮暖水の波及と思われる急激な昇温が見られ,1月21日現在,前週より2.3℃昇温し,平年との比較では“かなり高め”となっている。
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
 阿久根港入港船は,大型船3統が野間沖・牛深沖でマアジ豆・マルアジ中主体に15.3トン/統・日,中型船5統が甑西沖・甑東沖でサバ類中・マアジ豆主体に5.0トン/統・日と低調な漁。
 枕崎港入港船は,大型船2統が島間沖で
ゴマサバ中,マアジ中主体に102.0トン/統・日,中型船14統が島間沖・野間沖・佐多沖でゴマサバ中・マアジ小・ムロアジ小・マルアジ主体に19.8
トン/統・日とまずまずの漁。
 山川港入港船は,中型船2統がムロアジ中主体に3.4トン/統・日の漁。
 内之浦港の入港船は無し。
〇定置網
 甑島では,全般的に低調な漁。
 西薩南部海域では,1統の週計でサワラ(700g前後)が1.5トンの他は,全般的に低調な漁。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,先週に引き続きまとまった入網がなく低調な漁。
 大隅半島側でも,まとまった入網がなく低調な漁。
 志布志湾南部では,1統の週計でヒラソウダ・メアジ・スルメイカ主体に1.4トンと低調な漁。
 大隅半島東岸では,延べ44統でソーダガツオ・マアジ中主体に週計で12.0トンと低調な漁。
〇その他の漁業
・キビナゴ刺網
 北薩海域では,週計で延べ89隻が7.4トンと低調な漁。熊毛海域も低調な漁。
・ヒラメ刺網
 西薩海域では,1kg前後主体に一部の海域で多い船で5〜20kg/隻と低調な漁。
・トビウオロープ曳網
 熊毛海域では,3日のみの操業で大トビウオが1000尾/隻・日と好調。
・ソデイカ旗流し
 奄美南部海域のソデイカ旗流は,2日操業で平均15kgサイズを5〜6本/隻と低調な漁。
・一本釣他
 西薩及び南薩海域では,刺網でマアジ
(100〜200g)を多い船で10〜50kg/隻・日の漁。
 熊毛海域では,一本釣りでゴマサバ(500g〜700g)を10kg/隻・日と低調な漁。
 奄美海域では竿釣り船延べ7隻の週計でカツオ(2〜3kg)を3.2トン,キハダ(2〜3kg)を3.1トンと低調な漁。