(第2003報)
平成15年度 第4報
(平成15年4月17日〜4月23日)【旧暦:3月16日〜3月22日/月齢:15.3〜21.3/潮汐:大潮〜小潮】
今週の特徴
海況:黒潮北縁は,先週より北上し屋久島付近にある。水温は,黒潮海域でやや高め, 他の海域は“平年並み〜やや低め”となっている。
漁況:旋網は馬毛島周辺でゴマサバ大・中,内之浦沖でマアジ豆,野間岬沖でマルアジ中が好 調。モジャコ漁は全般的には低調に推移。バッチ網は志布志湾でシラスが引き続き好 調。カツオ曳縄漁は各海域で低調になった。
※ 海 況
定期客船観測(4/23〜4/24)による表面水温
実測値
前週比較
平年比較
評 価
鹿児島
18.80
+1.78
+0.30
平年並み
竹島沖
19.60
+0.51
−1.30
やや低め
屋久島
19.90
−2.12
−
黒 潮
25.10
+0.77
+0.95
やや高め
与路島
22.50
+0.71
+0.26
平年並み
甑海峡
18.70
+1.90
−0.10
平年並み
甑航路は4月24日現在
黒潮北縁域の変動
4月16日に平瀬付近にあった黒潮北縁域は,中之島付近まで南下した後北上し,4月23日現在,屋久島の南5マイル付近にある。
定期客船観測による表面水温は,23〜24日現在,鹿児島湾では前週より1.78℃の昇温で“平年並み”,竹島沖では0.51℃の昇温で“やや低め”,屋久島御崎では2.12℃降温,与路島では0.71℃の昇温で“平年並み”,黒潮流域は0.77℃の昇温で“やや高め”となっている。
甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,前週より1.9℃昇温し“平年並み”となっている。
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
阿久根港入港船は,中型船6統が野間岬沖でマルアジ中及びマアジ小主体,甑東でカタクチイワシ主体に19.1トン/統・日の漁。
枕崎港入港船は,中型船5統が馬毛島周辺でゴマサバ大及びゴマサバ中を32.5トン/統・日,大型船5統が内之浦沖及び種子島北でマアジ豆及び中を主体に12.8トン/統・日の漁。
山川及び内之浦入港船はなし。
〇定置網
西薩南部海域ではマアジ(150g)が300kg/統・日,一統のみアカカマス(100g)が500kg/統・日の入網。
鹿児島湾口部薩摩半島側では,1統のみマアジ(100〜200g)が300kg/統・日,ブリ(4kg)が40尾/統・日の入網。
鹿児島湾口部大隅半島側では,マアジ(100〜 200g)が60kg/統・日,ヤマトカマス(100〜200g)及びマルアジ(200g)が50kg/統・日の入網。
大隅東部海域では,延べ50統がマアジ中,カタクチイワシ主体に週計で28.0トンの入網。
志布志湾南部では,週計で,大型1統小型2統でマアジ,チダイ,スルメイカを主体に7.4トンの入網。
〇その他の漁業
・棒受網
北薩海域では,週計で延べ2隻がカタクチイワシ主体にウルメイワシを1トンの漁。
・トビウオロ−プ曳網
熊毛海域では,ハマトビウオ(大)主体にトビウオ及びツクシトビウオ等を1000〜7000尾/統・日の漁。
・バッチ網
志布志湾では4〜5トン/統と引き続き好調。西薩海域では一部海域で1トン/統の漁獲があったが,漁は本格化していない。
・キビナゴ刺網
甑島海域では6箱/隻・日,西薩南部海域では1日のみ5〜10箱/隻・日,大隅半島南部海域では1〜2箱/隻・日の漁。
・ソデイカ旗流し
奄美南部では,16〜17kgサイズを2〜3日の操業で15本/隻の漁。
・一本釣他
西薩海域では刺網でマルアジ(200〜400g)を50kg/隻・日,カイワリ(200〜300g)を20kg/隻・日,チダイ(200〜300g)を15kg/隻・日の漁。
西薩〜西薩南部海域では一本釣りでイサキ(250g)を10〜20kg/隻・日の漁。
カツオ曳縄漁は各海域で低調になった。
大隅半島南部海域のトサカノリ潜水漁は1日のみ7トンと低調。
奄美海域では,カツオ船延16隻がカツオ(2〜3s)主体に集計で24.8トンと引き続き好調。
・モジャコ漁
全般的に低調に推移し,海域によりバラツキがあるが3〜10kg/隻と低調。