(第2031報)
  平成15年度 第32報
(平成15年11月6日〜11月12日)【旧暦:10/13〜10/19,月齢:11.6〜17.6,潮汐:中潮〜中潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁は屋久島の南15.9マイル付近にある。表面水温は,与路島で“平年並   み”,その他の海域で高め傾向となっている。
漁況:月夜・時化等により全般に低調。志布志湾のシラス漁,甑海域・熊毛海域のキ   ビナゴ漁が比較的好調に推移している。
 
※ 海 況
定期客船観測(11/9〜11/10)による表面水温     
  実測値 前週比較 平年比較  評 価
谷山沖 22.94  +0.20  +0.47 やや高め
竹島沖 25.50  -0.02  +1.24 かなり高め
屋久島 25.57  -0.09     
黒 潮 26.47  +0.45  +0.78 かなり高め
与路島 25.58  -0.05  +0.26 平年並み
甑海峡 22.50  -0.30  +1.21 かなり高め
      (甑航路は11/12現在)
黒潮北縁域の変動
 11月5日に佐多岬の南5.6マイル付近にあった黒潮北縁域はその後南下し,11月9日現在,屋久島の南15.9マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
11月9日現在,谷山沖・黒潮流域で前週より昇温,その他の海域で降温した。平年との比較では,与路島で“平年並み”,その他の海域で“やや高め”〜“かなり高め”の“高め傾向”となっている。
 甑航路フェリー観測による甑海峡中央部の表面水温は,11月12日現在,前週より降温し,平年との比較では“かなり高め”となっている。
 
※ 漁 況
漁場図
集計表
 月夜・時化等により全般に低調な漁模様であった。
〇まき網
 阿久根港入港船は,大型船1統が天草沖でマルアジ中主体に18.7トンの漁。
 枕崎港,山川港,内之浦港は入港船なし。
〇定置網
 西薩南部海域では,サワラ(500〜600g)が70〜80kg/統・日,ブリ(5〜8kg)が15〜20尾/統・日,シイラ(2〜5kg)が20尾/統・日,バショウカジキ(20〜30kg)が2〜3尾/統・日など低調。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,1統でハガツオ(1〜2kg)が100〜400kg/日,バショウカジキ(30kg前後)が3〜4尾/日など低調。大隅半島側では,ヤマトカマス(100〜200g)が40〜45kg/統・日,シイラ(1〜6kg)が20〜25kg/統・日など低調。
 志布志湾南部では,1統の週計でヤマトカマス・マアジ主体に18.8トンの入網。
 大隅半島東岸では,延べ49統でカマス・マアジ小他が,週計で16.6トンの入網。
〇その他の漁業
・キビナゴ刺網
 北薩海域では,延べ59隻で週計9.9トンの漁。
 熊毛海域では,20〜30箱/統・日と好調。
・バッチ網
 西薩では漁が見られない。志布志湾では,シラスを週計で製品で1トン/統と,引き続きまずまずの漁。
・ブリ飼付け
 甑島海域では,多い所で4〜8kgサイズを50〜60尾/日の漁。南薩海域では,ヒラマサ混じりで4〜5kgサイズを10尾/統・日と低調。鹿児島湾口部薩摩半島側では,6〜7kgサイズを多い所で20尾/日と減少した。
・トビウオロープ曳網
 熊毛海域では,中トビウオを8,000尾/統・日,大トビウオを100尾/統・日とまずまずの漁。
・一本釣他
 西薩海域では,刺網でチダイ(150〜400g)を20kg/隻・日,マルアジ(200〜300g)を20kg/隻・日など低調。
 熊毛海域では,かかり網でアサヒガニ(300〜400g)を多い船で20〜30kg/日とまずまずの漁。
 奄美海域では,竿釣り船延べ6隻の週計でカツオ(2〜3kg)を1.7トン,キハダ(3〜4kg)を1.6トン,メバチ(4〜5kg)を0.7トンの漁。