(第2029報)
  平成15年度 第30報
(平成15年10月23日〜10月29日)【旧暦:9/28〜10/5,月齢:27.0〜3.6,潮汐:中潮〜中潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁は先週とほぼ同位置で推移し,現在,屋久島の南7.9マイル付近にある。   表面水温は,ほぼ全域で降温し,“やや低め”〜“平年並み”となっている。
漁況:まき網は島間他でゴマサバ中,ムロアジ類中を主体に引き続き好調。臥蛇西周辺   海域のカツオ一本釣りが引き続き好調。カジキ流し網は漁期終了。
 
※ 海 況
定期客船観測(10/28〜10/29)による表面水温   
  実測値 前週比較 平年比較  評 価
谷山沖 22.90 -0.90  -0.47  やや低め
竹島沖 24.52 -0.38 -0.63 やや低め
屋久島 25.65 +0.25     
黒 潮 26.25 -0.75 -0.02  平年並み
与路島 25.74 -0.86 -0.23 平年並み
甑海峡 22.60 -1.70 -0.70 やや低め
      (甑航路は10/30現在)
黒潮北縁域の変動
 10月22日に屋久島の南10マイル付近にあった黒潮北縁域はほぼ同位置で推移し,10月29日現在,屋久島の南7.9マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は10月29日現在ほぼ全域で降温し,平年との比較では,黒潮流域以南で“平年並み”,本土沿岸で“やや低め”となっている。
 甑航路フェリー観測による甑海峡中央部の表面水温は,10月30日現在,前週より2℃近く降温し,平年との比較では“やや低め”となっている。
 
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
 阿久根港入港船は,大型船5統が天草沖でマルアジ小主体に11.0トン/統・日,中型船延べ4統が甑西,串木野,阿久根沖でマルアジ中・サバ類中主体に6.4トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,大型船8統が内之浦,宇治沖でムロアジ中・マアジ小・ゴマサバ小主体に37.0トン/統・日,中型船延べ15統が島間沖等でゴマサバ中・ムロアジ中主体に35.2トン/統・日と引き続き好漁。
 山川港は中型船2統がムロアジ小・サバ類小を主体に5.2トン/統・日の漁。
 内之浦港は中型船1統がサバ類大・マアジ中主体に10.1トンの漁。
〇定置網
 西薩南部海域では,多い所でサワラ(500〜600g)が300kg/日,ブリ(700〜800g)が300kg/日他で低調。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,3統の週計でバショウカジキ(20〜30kg)が14尾,カマスサワラ(10〜25kg)が20尾他で低調。
 志布志湾南部では延べ19統でマアジ(10cm前後・ヤマトカマス(100〜200g)他が,週計で12.1トンの入漁と低調。
 大隅半島東岸では,延べ43統でカマス・マルソーダ他が,週計で12.0トンの入網と低調。
〇その他の漁業
・キビナゴ刺網
甑で多いところで25箱前後/隻・日の漁。
北薩海域では,延べ92隻で週計17.0トンの漁。 熊毛海域では,15箱前後/隻・日と引き続きまずまずの漁。
・バッチ網
 西薩では,出漁船が少なく引き続き低調。志布志湾では,シラスを週計(製品)で1トン/統と引き続きまずまずの漁。
・ブリ飼付け
 甑島海域では,多い所で3〜5kgサイズを80尾/統・日,南薩海域では,4〜5kgサイズを50尾/統・日と引き続きまずまずの漁。鹿児島湾口部薩摩半島側では,6kgサイズを10尾/日と低調。
・カツオ竿釣り
 奄美海域では,前半時化の影響もあり延べ7隻が週計でカツオ(2kg)を2.8トン,キハダ(3〜4kg)を6.4トンの漁と低調。
 臥蛇西周辺海域では,カツオ(2〜4kg)を7.0トン/隻・日と引き続き好調。
・一本釣他
 熊毛海域では,一本釣りでゴマサバ(400g)を10〜20kg/隻・日とやや低調になった。トビウオロープ曳でトビウオ(250g)を主体に40〜50箱/統・日と引き続きまずまずの漁。