(第2028報)
  平成15年度 第29報
(平成15年10月16日〜10月22日)【旧暦:9/21〜9/27,月齢:20.0〜26.0,潮汐:中潮〜中潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁は先週より北上し屋久島の南10マイル付近にある。表面水温は,竹島沖   で“平年並み”,その他の海域でやや高め〜かなり高めとなっている。
漁況:旋網は湯瀬でゴマサバ中,ムロアジ中・小,甑西でサバ類中が好調。カジキ流し   網漁はやや低調になってきた。臥蛇西周辺海域のカツオ一本釣りが好調。
 
※ 海 況
定期客船観測(10/21〜10/22)による表面水温   
  実測値 前週比較 平年比較  評 価
谷山沖 23.80  -0.70  +0.43 やや高め
竹島沖 24.90  -1.53  -0.25 平年並み
屋久島 25.40  -0.99     
黒 潮 27.00  -0.48  +0.73 かなり高め
与路島 26.60  -0.51  +0.63 やや高め
甑海峡 24.30  -0.40  +1.00 やや高め
 




 
      (甑航路は10/23現在)
黒潮北縁域の変動
 10月14日に中之島の北1.5マイル付近にあった黒潮北縁域はその後北上し,10月22日現在,屋久島の南10マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
10月22日現在,平年との比較では,竹島沖で“平年並み”その他の海域で“やや高め”〜“かなり高め”となっている。
 甑航路フェリー観測による甑海峡中央部の表面水温は,10月23日現在,前週より降温し“やや高め”となっている。
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
 阿久根港入港船は,大型船5統が牛深,甑西でサバ類中,マアジ仔主体に7.5トン/統・日,中型船延べ27統が甑西,長島〜阿久根沖でサバ類中主体に8.3トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,大型船10統が湯瀬でゴマサバ中・ムロアジ中・小主体に55.7トン/統・日,中型船延べ15統が開聞沖でマアジ小主体,湯瀬でムロアジ中・小主体に21.4トン/統・日の漁。
 山川港は中型船1統がメアジを主体に2.2トンの漁。
 内之浦港は入港船なし。
〇定置網
 西薩南部海域では,多い所でサワラ(500〜600g)が500kg/日,ヘダイ(500〜600g)が1トン/日,ブリ(6〜7kg)が多い日で80尾/日と低調。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,1統でヤマトカマス(100〜200g)が50〜60kg/日,カマスサワラ(10〜20kg)が20尾/日と低調。
 志布志湾南部では,1統の週計でヤマトカマス・マアジ主体に9.8トンの入網。
 大隅半島東岸では,延べ38統でカマス・ハマチ他が,週計で20.1トンの入網。
〇その他の漁業
・キビナゴ刺網
 北薩海域では,延べ91隻で週計16.4トンの漁。熊毛海域では,10箱/隻とまずまずの漁。
・バッチ網
 西薩では,出漁船が少なく低調。志布志湾では,シラスを週計(製品)で1トン/統とまずまず。
・カジキ流し網
 西薩海域では,宇治群島周辺でバショウカジキ(20〜30kg)を多い船で10〜30尾/日と下火になり,鹿児島市場への入荷量も低調になった。
・ブリ飼付け
 甑島海域では,多い所で3〜5kgサイズを200尾/日と引き続き好調。南薩海域では,5〜6kgサイズを10〜20尾/統と低調。鹿児島湾口部薩摩半島側では,4〜5kgサイズを7〜60尾/日とやや低調になった。
・カツオ竿釣り
 奄美海域では,12隻が週計でカツオ(1〜2kg)を3.6トン,キハダ(2〜3kg)を5.8トン,メバチ(3〜4kg)を3.6トン/統の漁。
 臥蛇西周辺海域では,カツオ(2〜4kg)を5.1トン/隻・日と好調。
・一本釣他
 熊毛海域では,一本釣りでゴマサバ(400g)を20〜30kg/隻・日と好調。トビウオロープ曳でトビウオ(250g)を主体に30箱/統・日とまずまず。
 志布志湾では,底曳網でチダイ(200〜300g)を20〜30kg/日と低調。