(第2023報)
   平成15年度 第24報
(平成15年9月11〜9月17日)【旧暦:8月15〜21日/月齢:14.4〜20.4/潮汐:大潮〜中潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁は,前週に引き続き離岸傾向にある。表面水温は各海域で前週よりは降温したものの,平年値と比較すると“やや高め〜著しく高め”となっている
漁況:熊毛海域のキビナゴ刺網とトビウオ漁が好調。南薩海域及び鹿児島湾口部薩摩半島側のブリ飼い付け漁は4kgサイズを150〜200尾/隻・日と前週に引き続き好調
 
※ 海 況
  定期客船観測(9/15〜16日)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 28.01  −2.12  +0.86 やや高め
竹島沖 28.92  −0.82  +1.36 著しく高め
屋久島 29.04  −0.32    −  
黒 潮 29.09  −0.67  +0.54 やや高め
与路島 29.97  +0.58  +1.91 著しく高め
甑海峡 28.10  −1.2  +1.42 かなり高め
   甑航路は9月14日現在   
黒潮北縁域の変動
 9月10日に中之島の北3.1マイル付近にあった黒潮北縁域は,引き続き離岸傾向にあり,15日現在中之島の南0.7マイル付近にある。 
 定期客船観測による表面水温は,15〜16日現在,前週と比較すると,各海域“前週並〜降温傾向”にあるが表面水温は依然として高く,平年値と比較すると“やや高め〜著しく高め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,前週より1.2℃降温したが,平年値と比較すると“かなり高め”となっている。
 
※ 漁 況
漁場図
集計表  
 台風14号の接近による時化のため,週前半の漁模様は低調であった。
〇まき網
 阿久根港入港船は,大型船延べ2統が牛深沖でマルアジ小主体に9.3トン/統・日,中型船延べ8統が甑東〜串木野沖でゴマサバ中,ゴマサバ小, マアジ仔主体に5.6トン/統・日の漁模様。
 枕崎港入港船は,大型船延べ2統が馬毛島沖でゴマサバ中主体に,湯瀬でムロアジ小主体に10.9トン/統・日,中型船延べ5統が湯瀬でムロアジ小主体に,野間池沖でマアジ豆主体に13.9トン/統・日とまずまずの漁模様。
 山川港及び内之浦港の入港船はなかった。
〇定置網
 西薩南部海域では,15〜16日にマルソウダ(400〜500g)が 3トン/統・日,トビウオ(250g)が300〜 500kg/統・日と低調な漁模様。
 大隅東部海域では,延べ33統がマルソウダ,マアジ小,カマス主体に週計で23.7トンの入網。
 志布志湾南部では,大型1統小型2統が週計でマアジが7.9トン,マルソウダが3.0トン,ヤマトカマスが1.5トンの入網。
〇その他の漁業 
棒受網
 北薩海域では,週計で延べ8隻がウルメイワシ,  キビナゴ,マアジ小主体に3.3トンの漁。
 大隅東部海域では,週計で延べ6隻がウルメイワシ主体に3.8トンの漁。
ブリ飼い付け
 南薩海域では,4kgサイズを200尾/隻・日と好調な漁模様。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,4kgサイズを 150〜200尾/隻・日と好調な漁模様。
・トビウオロ−プ曳網
 熊毛海域では,中トビ(トビウオ)主体に50〜130箱/統・日と好調な漁模様。
・キビナゴ刺網
 甑島海域では5箱/隻・日と低調な漁模様。
 熊毛海域では20〜30箱/隻・日と好調な漁模様。
・イセエビ網
 西薩海域では,時化明けに100〜300gサイズを10〜50s/隻・日とまずまずの漁模様。熊毛海域では,400gサイズ主体に2〜3s/隻・日と低調な漁模様。
一本釣他 
 熊毛海域では,ゴマサバ(400g)が40〜50s/隻・日と好調な漁模様。奄美北部海域では,カツオ(3s)を0.3〜2.5トン/隻・日,メバチ(5kg)とキハダ(5s)を0.3〜2.5トン/隻・日と好調な漁模様。
・バショウカジキ情報
 流刺網は,西薩海域では,20〜30kgサイズを 1〜25尾/統・日,甑島海域では,20〜40sサイズを 10〜50尾/統・日,大隅海域では20〜30sサイズを1〜3尾/統・日の漁模様。