(第2022報)
   平成15年度 第23報
(平成15年9月4〜9月10日)【旧暦:8月8〜14日/月齢:7.4〜17.4/潮汐:小潮〜大潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁は,6日以降南下し離岸傾向にある。表面水温は各海域で高く,平年値と比較すると“かなり高め〜著しく高め”となっている
漁況:まき網は熊毛海域,北薩海域,薩南海域でゴマサバ中が好調。ブリ飼い付け漁が開始され,南薩海域及び鹿児島湾口部薩摩半島側で4kgサイズが100〜500尾/隻・日と好調
 
※ 海 況
  定期客船観測(9/9〜10日)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 30.13  +1.18  +1.56 著しく高め
竹島沖 29.74  +0.14  +1.63 著しく高め
屋久島 29.36  +0.1    −  
黒 潮 29.76  −0.26  +1.07 かなり高め
与路島 29.39  −0.07  +1.25 かなり高め
甑海峡 29.30  +0.1  +1.73 著しく高め
   甑航路は9月10日現在   
黒潮北縁域の変動
 9月3日に屋久島御崎の北9.7マイル付近にあった黒潮北縁域は6日には竹島付近まで北上したが,その後南下し,10日現在中之島の北3.1マイル付近にある。 
 定期客船観測による表面水温は,9〜10日現在,各海域で前週並〜昇温傾向にあり,全般的に平年値と比較すると“かなり高め〜著しく高め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,前週並の水温で平年値と比較すると“著しく高め”となっている。
 
※ 漁 況
漁場図
集計表  
〇まき網
 阿久根港入港船は,大型船1統が牛深沖でマアジ仔主体に26.0トン/統・日,中型船延べ24統が阿久根〜川内〜甑東沖でゴマサバ中,マアジ仔,マルアジ小主体主体に4.8トン/統・日とまずまずの漁模様。
 枕崎港入港船は,大型船延べ6統が枕崎沖でゴマサバ中,ウルメ主体に18.5トン/統・日,中型船延べ14統が湯瀬,馬毛島沖でゴマサバ中,ムロアジ小主体に18.3トン/統・日と好調な漁模様。
 山川入港船は,中型船1統がゴマサバ小主体に2.9トン/統・日の漁。内之浦入港船は,中型船1統がゴマサバ中主体に4.2トン/統・日の漁。
〇定置網
 西薩南部海域では,1統のみトビウオ(250g)が 50〜200kg/統・日と低調な漁模様。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,マルソウダ(300〜400g)が70〜90s/統・日と低調な漁模様。
 大隅東部海域では,延べ42統がマアジ小,カマス主体に週計で18.0トンの入網。
 志布志湾南部では,大型1統小型2統が週計でマアジが6.7トン,ヤマトカマスが0.5トンの入網。
〇その他の漁業 
棒受網
 北薩海域では,週計で延べ90隻がウルメイワシ,キビナゴ,マアジ仔主体に73.1トンの漁模様。
 大隅東部海域では,週計で1隻のみの出漁でウルメイワシ主体に0.8トンと低調な漁模様。
ブリ飼い付け
 南薩海域では,4kgサイズを100〜500尾/隻・日と好調な漁模様。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,4kgサイズを 200〜300尾/隻・日と好調な漁模様。
・トビウオロ−プ曳網
 熊毛海域では,中トビ(トビウオ)主体に50〜70箱/統・日とまずまずの漁模様。
・キビナゴ刺網
 甑島海域では5箱/隻・日と低調な漁模様。
 熊毛海域では20箱/隻・日と好調な漁模様。
・イセエビ網
 西薩海域では,200〜300gサイズを1〜4s/隻・日,熊毛海域では,150〜800gサイズを1〜5s/隻・日と低調な漁模様。
一本釣他 
 熊毛海域では,ゴマサバ(400g)が40〜50s/隻・日と好調な漁模様。奄美北部海域では,カツオ(2〜3s)を0.3〜1トン/隻・日,キハダ(3〜4s)を0.2〜1トン/隻・日と好調な漁模様。
・バショウカジキ情報
 定置網は,西薩南部海域で17〜30sサイズが1〜2尾/統・日と低調な漁模様。
 流刺網は,西薩海域では,25〜26kgサイズを 10〜80尾/統・日,甑島海域で25〜26sサイズを2〜10尾/統・日,大隅海域では15〜30sサイズを1〜3尾/統・日と低調な漁模様。