(第2001報)
   平成15年度 第2報
(平成15年4月3日〜4月9日)【旧暦:3月2日〜3月8日/月齢:1.3〜7.3/潮汐:大潮〜小潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁は,先週より南下し中之島付近にある。水温は,竹島と黒潮海域で平年並み,他の海域は“やや低め〜著しく低め”となっている。
漁況:枕崎〜甑島南沖のカツオ曳縄釣は1.5〜2kgを主体に枕崎港に4〜50トン/日の水揚げがあり,100〜200kg/隻・日と引き続き好調。

※ 海 況
  定期客船観測(4/8〜4/9)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 16.16  −0.31  −1.45 著しく低め
竹島沖 20.57  −0.19  +0.15 平年並み
屋久島 20.17  −1.71    −  
黒 潮 23.35  −0.03  +0.13 平年並み
与路島 20.76  +0.08  −0.56 やや低め
甑海峡 16.50  −0.10  −1.26 かなり低め
   甑航路は4月9日現在   
黒潮北縁域の変動
 4月3日に屋久島の南9.7マイル付近にあった黒潮北縁域は,屋久島付近まで北上した後,大きく南下し4月9日現在,中之島付近にある。 
 定期客船観測による表面水温は,8〜9日現在,鹿児島湾では前週より0.31℃の降温で“著しく低め”,竹島沖では0.19℃の降温で“平年並み”,屋久島御崎では1.71℃降温,与路島では 0.08℃の昇温で“やや低め”,黒潮流域は  0.03℃の降温で“平年並み”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,前週より0.1℃降温し引き続き“かなり低め”となっている。
※ 漁 況
漁場図
集計表  
〇まき網
 阿久根港入港船は,中型船8統が川内,串木野沖及び長島沖でマルアジ中,カタクチイワシ,マアジ豆主体に10トン/統・日,大型船2統が牛深沖でマアジ豆を60.3トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,中型船1統が中之曽根でオアカムロを65トン,大型船1統が内之浦沖でマルアジを 56.3トンの漁。
 山川入港船は,中型船1統がオアカムロを5トンの漁。
〇定置網
 西薩海域では,1統のみマルアジ(300g)が100kg/統・日,マサバ(500g)が100s/統・日の入網。
 西薩南部海域では1統のみブリ(9〜10kg,6〜8kg)が40尾/統・日,マアジ(200g)が50〜100kg/統・日の入網。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,マアジ(100〜200g)が200kg/統・日の入網。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,マアジ(100〜 200g)が200〜300kg/統・日,1日のみブリ(3〜3.5kg)が80尾/統・日,カタクチイワシが30〜50kg/統・日の入網。
 甑島海域では,1日のみ1統でマアジ(100g)が
1トンの入網。
 大隅東部海域では,延べ34統がマアジ,カタクチイワシ,ブリ主体に週計で7.4トンと低調。
 志布志湾南部では,週計で,大型1統小型2統でカタクチイワシとマアジを主体に1.7トンの入網。
〇その他の漁業 
・棒受網
 北薩海域では,週計で延べ29隻がカタクチイワシ主体にウルメイワシ,キビナゴを35.5トンの漁。
 大隅東部は出漁なし。
・トビウオロ−プ曳網
 熊毛海域では,ハマトビウオ(大)主体にトビウオ(中)を1500〜4500尾/統・日の漁。
・ごち網
 西薩海域でマダイ(0.5〜5kg)を10〜50kg/隻・日とやや低調になった。
・キビナゴ刺網
 甑島海域では2〜4箱/隻・日,大隅半島南部海域では3〜4箱/隻・日と低調な漁模様。
・カツオ竿釣
 鹿児島市場では,県外船が屋久島近海でカツオ(1.5kg)を4〜22トン/日と先週より更に低調となった。
・ソデイカ旗流し
 奄美南部のソデイカ旗流し漁は,16〜17kgサイズを2〜3日の操業で15本/隻の漁。
・一本釣他
 枕崎沖〜甑島南沖では曳縄でカツオ(1.5〜2kg)を100〜200kg/隻・日と好調。 
 奄美海域では,カツオ船延2隻がカツオ(2〜3s)を主体に集計で3.1トンと低調。