(第2015報)平成15年度 第16報
(平成15年7月10〜16日)【旧暦:6月11〜17日/月齢:10.3〜16.3/潮汐:若潮〜大潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は屋久島の南13.8マイル付近に北上した。各海域の表面水温は,黒潮海域を除き,前週と大きく異なり,低め傾向となった。
漁況:馬毛島近海及び鹿児島湾口周辺海域でのゴマサバは,まき網は月夜のため,一本釣・延縄等は魚体の小型化のため前週より急激に低調な漁模様となった。
 
※海   況
  定期客船観測(7/16〜17)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 25.46 −2.09 −1.52 かなり低め
竹島沖 25.18 −0.99 −1.98 かなり低め
屋久島 25.98 −0.55    −     −
黒 潮 28.99 +0.03 −0.11 平年並み
与路島 26.61 −1.39 −1.21 かなり低め
甑海峡 24.80 −0.20 −1.39 やや低め
        (甑航路は7/17現在)
黒潮北縁域の変動
 9日に中之島の南24.5マイル付近にあった黒潮北縁域は,一度南下した後北上し,17日現在,屋久島の南13.8マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
17日現在,黒潮海域を除き前週より0.6〜2.1℃降温し,平年比較では,“平年並み”〜“かなり低め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,17日現在,前週より0.2℃降温し,平年比較では“やや低め”となっている。
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船3統が牛深,川内沖でウルメイワシ,カタクチイワシ,サバ類小,マイワシ小主体に7.5トン/統・日,中小型船10統が甑東,長島沖でマアジ小・仔,サバ類豆主体に4.9トン/統・日と前週に引き続き低調な漁模様。
 枕崎港入港船は,大型船1統が馬毛島近海でゴマサバ中・大を24.4トン/統・日,中型船3統が佐多,馬毛島近海でマアジ豆,ゴマサバ豆・小を
5.4トン/統・日と前週より低調な漁模様。
 山川港・内之浦港は,入港船なし。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,マアジ豆が0.3〜0.5トン/統・日,イサキ(300g)が0.1トン/統・日,また,週計でバショウカジキ(17〜20s)が6尾の入網と低調。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,マルソウダ(400〜500g)が0.1〜0.2トン/統・日,シイラ(8〜10s)が30〜50s/統・日の入網と低調な漁模様。
 志布志湾南部では,週計でマアジ小が10.2トン,ウルメイワシ(15p)が6.6トン,ヤマトカマス(20p)が3.0トンの入網と平年並みの魚模様。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で延べ53隻がウルメイワシ,カタクチイワシを34.9トン,大隅海域では,週計で延べ15隻がウルメイワシ,サバ類小を14.1トンの漁模様。
・バッチ網
 志布志湾海域では,チリメンを約2,000s/統・日と前週より好調な漁模様。西薩海域は低調。
・キビナゴ刺網
 甑海域では,約150s/隻・日と低調な漁模様。
・トビウオロ-プ曳
 熊毛海域では,週計でセミトビ(アヤトビウオ)1,000箱(80,000尾),小トビ(ホソトビ)300箱(24,000尾)と平年より低調な漁模様。
・ゴマサバ一本釣等
 甑・南薩・熊毛海域では,一本釣・延縄・流釣で200〜800gサイズを20〜50s/隻・日と熊毛海域を除き,前週より低調な漁模様となった。
・カツオ竿釣
 鹿児島市場では,高知県船(19トン型)が臥蛇西周辺海域でカツオ(7〜8s)を週計で延べ21隻が72.1トンと好調な漁模様。(3.4トン/隻・日)
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船延べ8隻がカツオ(1〜2s)・メバチ(4〜5s)・キハダ(3〜4s)を6:3:1の割合で11.4トンと好調な漁模様。