(第2014報)平成15年度 第15報
(平成15年7月3〜9日)【旧暦:6月4〜10日/月齢:3.3〜9.3/潮汐:中潮〜長潮】
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は中之島の南24.5マイル付近に南下し,前週に引き続き離岸傾向が続いているが,各海域の表面水温は,ここ数日の好天により全般的に高め傾向となった。
漁況:馬毛島近海及び鹿児島湾口周辺海域でまき網及び一本釣・延縄等によるゴマサバが,また,甑周辺海域で竿釣によるカツオが前週に引き続き好調。 |
※海 況
定期客船観測(7/8〜9)による表面水温
|
実測値 |
前週比較 |
平年比較 |
評 価 |
鹿児島 |
27.55 |
+2.95 |
+2.19 |
かなり高め |
竹島沖 |
26.17 |
+1.54 |
+0.08 |
平年並み |
屋久島 |
26.53 |
+1.63 |
− |
− |
黒 潮 |
28.96 |
+1.41 |
+0.34 |
平年並み |
与路島 |
28.00 |
+1.58 |
+1.07 |
やや高め |
甑海峡 |
25.00 |
+1.70 |
+0.11 |
平年並み |
(甑航路は7/10現在)
3日に中之島の南27.4マイル付近にあった黒潮北縁域は,一度北上したものの,再び南下し,9日現在,中之島の南24.5マイル付近にある。
定期客船観測による各海域の表面水温は,9日現在,太平洋高気圧の張り出しにより前週より1.4〜3.0℃昇温したため,平年比較では,“平年並み”〜“かなり高め”となっている。
甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,10日現在,前週より1.7℃昇温したため,平年比較では“平年並み”となっている。
※漁 況
〇ま き 網
阿久根港入港船は,中小型船35統が串木野,甑東,長島沖でマアジ仔,カタクチイワシ,サバ類小主体に5.0トン/統・日と前週に引き続き低調な漁模様。
枕崎港入港船は,大型船16統が馬毛近海でゴマサバ中・小・大を39.0トン/統・日,中型船24統が馬毛近海でゴマサバ小・中・大を24.8トン/統・日と前週に引き続き好調な漁模様。
内之浦港は,入港船なし。
〇定 置 網
西薩南部海域では,イサキ(300g),シイラ(4〜10s)主体に約0.5トン/統・日,また,1日のみバショウカジキ(24〜30s)が3尾/統の入網と低調。
鹿児島湾口部大隅半島側では,1日のみバショウカジキ(18s)が3尾/統の入網と低調な漁模様。
志布志湾南部では,週計でヤマトカマス(20p)が
9.7トン,マアジ小が7.4トン,ウルメイワシ(15p)が
6.8トンの入網と平年並みの魚模様。
〇その他の漁業
・棒 受 網
北薩海域では,週計で延べ155隻がウルメイワシ,カタクチイワシを137.8トン,大隅海域では,週計で延べ16隻がウルメイワシ,マルソウダを23.6トンの漁模様。
・バッチ網
西薩・志布志湾海域では,チリメンを200〜
1,000s/統・日と前週より好調な漁模様。
・キビナゴ刺網
甑・南薩・鹿児島湾口海域では,15〜450s/隻・日と好不調の変動が激しい漁模様。
・トビウオロ-プ曳
熊毛海域では,週計でセミトビ(アヤトビウオ)590箱(47,200尾),小トビ(ホソトビ)160箱(12,800尾),青トビ(カラストビウオ)140箱(2,800尾),中トビ(トビウオ)105箱(2,100尾)と平年並みの漁模様。
・ゴマサバ一本釣等
南薩・熊毛海域では,魚体が小さくなり,一本釣・延縄・流釣で200〜400gサイズを20〜60s/隻・日と前週より低調な漁模様となった。
・カツオ竿釣
鹿児島市場では,高知県船(19トン型)が甑周辺海域でカツオ(1〜7s)を週計で延べ23隻が85.6トンと好調な漁模様。(3.7トン/隻・日)
奄美北部海域では,週計で小型竿釣船延べ
5隻がカツオ(1〜2s)を8トン,キハダ(1〜3s)を3トン,メバチ(2〜4s)を4トンと好調な漁模様。