(第2000報)
   平成15年度 第1報
(平成15年3月27〜4月2日)【旧暦:2月25〜3月1日/月齢:24.0〜0.3/潮汐:長潮〜大潮】

 今週の特徴
海況:黒潮北縁は,先週より北上し屋久島の南にある。水温は,熊毛海域で平年並み,他の海域は“やや低め〜かなり低め”となっている。
漁況:枕崎沖のカツオ曳縄釣は100〜150kg/隻と好調。旋網は種子島東沖と佐多岬沖でゴマサバを主体に36トン/統・日と好調。

※ 海 況
  定期客船観測(4/2〜4/3)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 16.47  +0.16  −1.14 かなり低め
竹島沖 20.76  −0.05  +0.34 平年並み
屋久島 21.88  −0.31    −  
黒 潮 23.38  +0.75  +0.16 平年並み
与路島 20.68  −0.04  −0.69 やや低め
甑海峡 16.60  +0.30  −1.16 かなり低め
   甑航路は4月3日現在   
黒潮北縁域の変動
 3月23日に竹島付近にあった黒潮北縁域は,平瀬付近まで南下した後北上し,4月3日現在,屋久島の南9.7マイル付近にある。 
 定期客船観測による表面水温は,2〜3日現在,鹿児島湾では前週より0.16℃の昇温で“かなり低め”,竹島沖では0.05℃の降温で“平年並み”,屋久島御崎では0.31℃降温,与路島では 0.04℃の降温で“やや低め”,黒潮流域は0.75℃の昇温で“平年並み”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,前週より0.3℃昇温したが“かなり低め”となっている。
※ 漁 況
漁場図
集計表  
〇まき網
 阿久根港入港船は,中型船延べ11統が野間池沖及び阿久根沖でアオアジ中,ムロアジ類主体に12.4トン/統・日とまずまずの漁模様。
 枕崎港入港船は,中型船延べ13統が種子島東及び佐多沖でゴマサバ小及び豆,オアカムロ,ムロアジ小主体に33.9トン/統・日,中型船延べ2統が種子島東沖でゴマサバ小及び豆を52.6トン/統・日と好調な漁模様。
 山川入港船は,中型船1統がサバ類を3.9トンの入網。
 内之浦入港船は,中型船延べ2統がカタクチイワシ,ムロアジ主体に4.5トン/統・日の入網。
〇定置網
 西薩南部海域では,ブリ(4〜5s)が 10〜20尾/統・日,一統のみアカカマス(200g)が200s/統・日,マアジ(100〜200g)が100s/統・日,他の一統ではヒラマサ(3kg)が10〜20尾/統・日の入網。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,マアジ(100〜 200g)が1トン/統・日の入網。
 甑島海域では,1日のみ2統でブリ(5s)が
1000尾及び2000尾の入網。
 大隅東部海域では,延べ36統がマアジとカタクチイワシ主体に週計で4.9トンと低調。
 志布志湾南部では,週計で,大型1統小型2統でカタクチイワシとブリを主体に2.1トンの入網。
〇その他の漁業 
・棒受網
 北薩海域では,週計で延べ23隻がウルメイワシ,キビナゴ主体に21.5トンの漁。
 大隅東部は出漁なし。
・トビウオロ−プ曳網
 熊毛海域では,ハマトビウオ(大)を1500〜3000尾/統・日と一部海域でやや低調になった。
・ごち網
 4月1日に解禁されたごち網は西薩海域でマダイ(0.5〜5kg)を多い船で100kg/隻・日とまずまずの漁。
・キビナゴ刺網
 甑島海域では2〜3箱/隻・日,大隅半島南部海域では1〜2箱/隻・日と低調な漁模様。
・カツオ竿釣
 鹿児島市場では,県外船が屋久島近海でカツオを週計で約32トンと先週よりやや低調となった。
・ソデイカ旗流し
 奄美南部のソデイカ旗流し漁は,16〜17kgサイズを2〜3日の操業で10〜20本/隻の漁。
・一本釣他
 枕崎沖(硫黄島〜黒島)では曳縄でカツオ(2kg以下主体)を100〜150kg/隻・日と好調。 
 熊毛海域では,ゴマサバ(800〜900g)が30尾/隻・日の漁。
 奄美海域では,カツオ船延4隻がカツオ(1.5〜6s),キハダ(1.5〜6s)を0.6〜2.4トン/日の漁。