(第1941報)
   平成13年度 第42報
(平成14年1月24日〜1月30日)【旧暦:12月12日〜12月18日/月齢:10.6〜16.6/潮汐:中〜中潮】
 
今週のトピック  甑島東岸の定置網に良型マアジがまとまって入網
 
※ 海 況
定期客船観測(1/29〜1/30)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
谷山沖 16.45  −0.70  −0.39 やや低め
竹島沖 19.48  −0.68  −0.38 平年並み
屋久島 20.49  +0.70    −  
黒 潮 22.01  −0.27  −0.15 平年並み
与路島 20.78  −0.73  −0.61 やや低め
甑海峡 16.70  −1.47  +0.28 平年並み
     (甑航路は1/31現在)
黒潮北縁域の変動
 1月23日に屋久島の南22マイル付近にあった黒潮北縁域は,一時屋久島付近まで北上したが,30日には中之島の
南14マイル付近まで大きく南下した。
 中之島付近には南東へ向かう2.5ノット以上の速い海流が観測されており,潮境が形成されている。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,屋久島付近を除き,前週・平年を下回り,“平年並み”〜“やや低め”となった。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,前週は“かなり高め”だったが,1月31日現在,前週より約1.5℃下降し,
“平年並み”になった。
 
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
 時化が続いたことと,月夜が重なった今週は全般的に低調な漁模様だった。
 阿久根港入港船は,大型船1統が甑島北でアオアジ(マルアジ中)主体にサバ類・ムロアジ等を22.9トンの漁のみ。
 枕崎港入港船は,中型船1統が佐多岬沖でマアジ(豆・小・中)主体にアカアジ・ウルメ等を66.0トンの漁のみ。
 山川港入港船は,中型船1統がアカムロ主体にアカアジを9.7トンの漁のみ。
 内之浦港入港船は,中型船延べ2統がマアジ(中)主体にウルメ・アカアジ等を平均6.7トン/統の漁。
定置網
 西薩北部の小型定置網では,チキリン(ジンドウイカ科の小型イカ)が一日当たり10〜100kg入網した。
 甑島では,東岸の漁場でマアジ(200〜250g)1トン・同(100〜120g)1トンの入網やクロ(メジナ0.8〜1kg)200尾の入網が見られた。
 西薩南部では,3統でサゴシ(サワラ0.7〜1kg)を800kg,メチカ(マルソウダ)600kgが入網した漁場があった。
 志布志湾南部では,1統の週計でカタクチイワシが13.0トン,サワラ・タチウオ他が1.6トンの入網。
 大隅半島東岸では,延べ30統でマアジ主体にソウダ・カタクチ混じりで週計9.3トンの入網。
その他の漁業
・刺網
 ヒラメ刺網は,西薩海域で1〜2kgサイズを中心に3〜15kg/日・隻の漁。
 キビナゴ刺網は,甑島海域では船間差が大きく0.5〜10箱/日・隻,種子島海域ではほとんど漁が無く休止状態。
 サゴシ刺網では西薩海域で2kgサイズを平均15kg/隻の漁。
・トビウオロープ曳き漁
 屋久島海域では14統が出漁して大トビ(ハマトビウオ15尾/箱)を30〜80箱/日・統の漁。
・ブリ飼い付け漁
 大隅半島南部では日をおいて4〜6kgサイズを24尾漁獲。他の海域では1日数尾の漁と低調だったため今週で終漁するところが多かった。
・一本釣り他
 ヨコワ曳縄は,野間岬周辺で5隻が出漁して1〜1.3kgサイズを平均100kg/隻の漁。
 西薩海域ではマダイの延縄で2隻が 1.5〜2kgサイズを平均15kg/隻,その他の延縄で7隻がイトヨリ(200〜300g),レンコ(キダイ100〜200g),
アマダイ(500g)を平均13kg/隻の漁。
 熊毛海域のサバフグ釣りは10隻が出漁して300〜600gサイズを平均130kg/隻の漁。
 屋久島のゴマサバ釣りは800〜900gサイズを平均3〜4尾/隻で低調な漁。
 奄美海域のマグロ旗流し釣りは延べ3隻が大シビ(キハダ15〜30kgサイズ)を平均50kg/隻,シビ(キハダ5〜10kgサイズ)を平均70kg/隻の漁。