調査期間:平成23年3月3日〜11日 鹿児島県水産技術開発センター
調査船 :おおすみ 67t 平成23年3月22日発行
調査海域:西薩,南薩,屋久島,種子島,大隅
【海 況】・・・“平年並み”から“かなり高め”
・黒潮北縁域は,3月1日には屋久島御崎の北10.4マイル付近にあり,接岸傾向であったが,その後南下し,3月15日現在,屋久島御崎の南10.6マイルにある。
・定期船観測による3月上旬の各海域の平均水温は,黒潮流域で22.6℃(やや高め),薩南海域で 20.6℃(かなり高め),西薩海域で 16.4℃(平年並み)であった。
※1 平年値は,昭和56年から平成12年までの平均値。
【調査結果】
(1) 流れ藻の分布・・・昨年同期・平年同期より多い
・流れ藻の視認個数は50.1個/10マイルで,昨年同期(4.5個/10マイル)より多い。また,平年同期(3.8個/10マイル)より多い。
流れ藻の分布は海域によって偏っており,特に草垣島〜黒島〜口之島〜屋久島南〜種子島東間が多かった。
・採取した流れ藻重量は1.2〜19.2kg(平均4.9kg)で,昨年同期1.4〜14.7kg(平均 6.2kg)より大型の藻である。
(2) モジャコの付着状況・・・昨年同期・平年同期より少ない
・流れ藻1kg当たりの付着尾数は1.7尾で,昨年同期(10.3尾)より少ない。また,平年同期(7.3尾)より少ない。
モジャコ以外の雑魚はマアジ・メダイ・カンパチ等であったが,種・数ともに少なかった。
(3) モジャコの大きさ・・・昨年同期・平年同期より小型
・採捕したモジャコの全長は平均31.0mmで,昨年同期(39.7mm)より小型である。また,平年同期(44.0mm)より小型である。