(第2070報)
   平成16年度 第23報
(平成16年9月2日〜8日)【旧暦:7月18〜24日/月齢:17.1〜23.1/潮汐:中潮〜小潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,平瀬の南5マイル付近に南下した。各海域の表面水温は,各海域で  前週より降温し,平年比較では,“著しく低め”〜“平年並み”となった。
漁況:台風の影響により全般的に低調。鹿児島市場では,トカラ海域(臥蛇西)でカツオ  (1.5〜3.0kg)を週計で約61トンの水揚げと好調。
 
※海   況
  定期客船観測(9/8〜9)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 27.00 −0.60 −0.39 平年並み
竹島沖 27.00 −0.20 −0.97 かなり低め
屋久島 27.70 −0.10 −0.66 やや低め
黒 潮 27.50 −0.90 −1.42 著しく低め
与路島 27.30 −1.10 −0.94 やや低め
甑海峡 26.50 −0.80 −0.97 やや低め
      (甑航路フェリ−は9/8現在)
黒潮北縁域の変動
 9月1日に屋久島御崎の南3マイル付近にあった黒潮北縁域はその後南下し,9日現在,平瀬の南5マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,8〜9日現在,各海域で0.1〜1.1℃降温した。平年比較では,“著しく低め”〜“平年並み”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,9月8日現在,前週より0.8℃降温し,平年比較では“やや低め”となっている。
 
※漁   況
漁場図
集計表
 台風の影響により,全般的に低調な漁模様であった。
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,中型船10統が甑東・串木野沖でサバ類小・マアジ仔・マルアジ中主体に6.0トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,中型船2統が湯瀬・内之浦沖でゴマサバ大・豆,マアジ豆主体に5.9トン/統・日の漁。
 内之浦港入港船は,中型船1統がマアジ豆・サバ類中・ソーダガツオを2.0トンの漁。
山川港は入港船なし。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,一日のみマアジ(60〜80g)が30箱/統,カマスザワラ(10kg)が5尾/統の入網。
大隅半島東部海域では,週計で33統がマアジ豆他を109トンの入網。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で延べ8隻が阿久根・長島沖でウルメイワシ主体に3.7トンと低調。
・キビナゴ刺網
 甑海域では,週計で延べ36隻が1.9トンと低調。
・イセエビ刺網
 大隅東部海域で,500〜600gサイズを10kg/隻・日と低調。
・トビウオロープ曳
 熊毛海域では,中トビを27〜47箱/隻・日と低調。
・フグ籠
 西薩海域で,クロサバフグ(0.5〜1.0kg)を一日のみ200〜250kg/隻とまずまずの漁。
・カツオ竿釣り
 鹿児島市場では,トカラ海域(臥蛇西)でカツオ(1.5〜3.0kg)を週計で61.4トン(5.6トン/隻・日)と好調。
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船4隻,旗流し1隻がカツオ(1〜3kg)を2トン,メバチ(5〜10
kg)を2.5トン,キハダ(2〜30kg)を0.8トンと低調。
・バショウカジキ情報
 定置は,西薩海域南部で20sサイズが一日のみ1尾/統,鹿児島湾口大隅半島側で22〜27sサイズが一日のみ3尾/統。流刺網は,甑海域で,20〜30sサイズが一日のみ1〜10尾/隻。 鹿児島市場では,西薩・甑海域漁獲分が週計で161尾と本格的な漁には至っていない。