(第2061報)
   平成16年度 第14報
(平成16年6月24日〜6月30日)【旧暦:5月7日〜5月13日/月齢:6.3〜12.3/潮汐:小潮〜中潮】
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,現在,平瀬付近で離岸傾向が続いている。
   表面水温は,鹿児島湾内や甑海峡などの沿岸域を中心に“高め”となった。
漁況:まき網は西薩海域で,棒受網は大隅東部海域でウルメイワシが好調。甑〜西薩南部海域のキビナゴ刺網,熊毛海域のトビウオロ-プ曳は低調。
 
※海   況
  定期客船観測による表面水温(6月30日現在)
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 27.80 +2.49 +3.73 著しく高め
竹島沖 26.05 +1.30 +1.20 やや高め
屋久島 26.27 +0.24 +0.67 平年並み
黒 潮 28.80 +1.60 +1.21 かなり高め
与路島 27.00 +1.25 +1.29 やや高め
甑海峡 26.15 +1.85 +1.38 やや高め

 




 
      (甑航路フェリーは7/1現在)
黒潮北縁域の変動
 黒潮北縁域は,依然として離岸傾向が続き,6月30日現在,平瀬の南4マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,前週と比較すると鹿児島で2.5℃,竹島,与路島で1.3℃,屋久島で0.2℃昇温した。平年比較では,鹿児島で“著しく高め”,竹島沖から与路島にかけて“やや高め”〜“平年並み”,黒潮流域では“かなり高め”となった。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,7月1日現在,前週から1.9℃昇温し,平年比較では,“やや高め”となった。
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,週計で中型船26統が甑東でマアジ小・仔主体,串木野沖でウルメイワシ主体に 4.1トン/統・日の漁。
 内之浦港入港船は,中型船1統がサバ類中主体に5.0トンの漁。
 山川港入港船は,中型船2統がサバ類中主体に18.3トン/統・日の漁。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,ウルメイワシが500kg/日,ソウダガツオ(300〜500g)が800kg/日,イサキ(300g)が多い日で400kg/日の入網。
鹿児島湾口部薩摩半島側でブリ(2.5kg)が週計で750尾,ソウダガツオ(200〜500g)が28日に1.3トン,大隅半島側ではソウダガツオ(200〜300g)が1.5〜 2.5トン/日の入網。
 大隅半島東部海域では,週計で36統がマアジ仔が33.3トン,ウルメイワシが11.7トン,カマスが11.3トンの入網。志布志湾南部海域では,週計でタチウオ4.2トン,マアジ2.2トン,ウルメイワシ1.4トンの入網。
〇その他の漁業
・バッチ網(シラス)
北西薩海域は,北部でシラス主体カエリ混じりを5トン/統・日と一部の漁場で好漁だが,その他では多い日で1トン/統・日と低調な漁。
・キビナゴ刺網
 甑海域では,北部で8箱/隻・日,南部で5〜12箱/隻・日と低調な漁。
 西薩南部海域では,3箱/隻・日と低調な漁。
 大隅海域では,5箱/隻・日と低調な漁。
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で148隻がウルメイワシを44.5トン,カタクチイワシを22.0トン,キビナゴを17.6トンの漁。
 大隅東部海域では,週計で23隻がウルメイワシ主体に26.9トンと好調な漁
・トビウオロ-プ曳
熊毛海域ではトビウオ小主体で60箱/統・日と低調な漁。
・ゴマサバ一本釣
熊毛海域,佐多岬沖で,500〜600gを20〜30尾/隻・日と低調な漁。
・サバフグ篭
北薩海域では,250g主体で50〜200kg/隻・日の漁。
・一本釣他
 奄美海域では,カツオ一本釣船で週計18隻がカツオ(1〜3kg)を7.0トン,キハダ小(2〜3kg)を7.2トン,旗流でソデイカ(17〜18kg)を1〜2本/隻・日と低調な漁。