(第2007報)平成15年度 第8報(平成15年5月15日〜5月21日)【旧暦:4/15〜4/21,月齢:13.6〜19.6,潮汐:大潮〜中潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁は屋久島の南5.7マイル付近にある。表面水温は,本土域で“やや低め”〜“平年並み”,屋久島以南で“高め傾向”となっている。
漁況:本土各域でマアジが好漁。志布志湾のバッチ網はシラスからカエリに替わり,量的にやや減少した。

※ 海 況
 定期客船観測(5/20〜5/21)による表面水温     
  実測値 前週比較 平年比較  評 価
谷山沖 20.35  +0.41  +0.22 平年並み
竹島沖 21.46  -1.67  -1.11 やや低め
屋久島 23.78  -0.87     
黒 潮 25.79  +0.49  +0.42 やや高め
与路島 24.89  +0.93  +1.64 著しく高め
甑海峡 20.00  +0.20  -0.37 平年並み
      (甑航路は5/21現在)
黒潮北縁域の変動
 5月13日に屋久島御崎の北1.8マイル付近にあった黒潮北縁域はその後一時南下したが再び北上し,5月20日現在,屋久島御崎の南5.7マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,5月20日現在,竹島・屋久島で前週より降温,その他で昇温した。平年との比較では,竹島沖で“やや低め”,谷山沖で“平年並み”,黒潮流域で“やや高め”,与路島で“著しく高め”となっている。
 甑航路フェリー観測による甑海峡中央部の表面水温は,5月21日現在,前週より昇温し“平年並み”となっている。

※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
 阿久根港入港船は,大型船延べ2統が牛深沖でマアジ豆・マダイ他を,2.1トン/統・日の漁。中型船延べ12統が甑西・串木野沖・阿久根沖でカタクチイワシ・マアジ小・豆他を,5.2トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,中型船延べ6統が佐多沖・種子島東・野間沖・馬毛島でゴマサバ小・オアカムロ・マアジ小・ムロアジ小他を,24.1トン/統・日の漁。
 内之浦港・山川港は入港船なし。
〇定置網
 西薩南部海域では,多い所でマアジ仔が2トン/日,ブリ(7kg前後)が40〜50尾/日,コショウダイ(1〜2kg)が150〜300kg/日など,まずまずの入網。
 鹿児島湾口部では,マアジ小・中が300kg前後/統・日,マルアジ中が150kg前後/統・日,ヤマトカマス(100g前後)が100kg前後/統・日など,やや低調。
 志布志湾南部では,1統の週計でマアジ・カタクチイワシ・チダイ・ヒラソウダ他が26.7トンの入網。
 大隅半島東岸では,延べ52統でカタクチイワシ・マアジ中他が,週計で111.5トンの入網。

〇その他の漁業
・キビナゴ刺網
 北薩海域では,延べ85隻で週計22.9トンの漁。
 鹿児島湾口部では,多い船で100kg前後/日の漁。
・バッチ網
 西薩海域は引き続き低調。
 志布志湾ではシラスからカエリに替わり,量的にやや減少した。製品で60kg/隻・日の漁。
・吾智網
 西薩海域では,多い船でマダイ(1kg前後)を30kg/日,チダイ(300〜500g)を70kg/日と,まずまずの漁。
・トビウオロープ曳
 熊毛海域では,中トビウオ主体に,多い日で2,000尾/統・日とまずまずの漁。
・一本釣他
 薩南海域では一本釣でゴマサバ(1kg前後)を多い船で60kg/日とまずまずの漁。
 奄美海域では,竿釣り船延べ27隻が,カツオ(1〜3kg)・キハダ(1〜3kg)・メバチ(3〜6kg)を,週計で18.5トンの漁。