(第2045報)
   平成15年度 第46報
(平成16年2月26日〜3月3日)【旧暦:2月7〜13日/月齢:5.7〜11.7/潮汐:小潮〜中潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,中之島の北3.1マイル付近に北上した。各海域の表面水温は,鹿児  島湾と与路島を除く海域で昇温し,平年比較では,各海域とも“平年並み”となっ
  た。また,今後の黒潮北縁域は“平瀬より南で離岸傾向で推移する”と思われる。
漁況:種子島南端及び島間沖合のまき網によるオアカムロムロアジ熊毛海域のロ−プ曳によるハマトビウオが好調。
 
※海   況
  定期客船観測(3/3〜4)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 15.88 −0.52 −0.04 平年並み
竹島沖 19.39 +2.10 +0.14 平年並み
屋久島 19.66 +1.40 −0.49 平年並み
黒 潮 22.00 +0.01 +0.02 平年並み
与路島 20.77 −0.04 +0.15 平年並み
甑海峡 15.50   − −1.54 やや低め
  





 
      (甑航路フェリ−は3/4現在)
黒潮北縁域の変動
 2月25日に屋久島の南9.9マイル付近にあった黒潮北縁域はその後北上した後,南下し,3月4日現在,中之島の北3.1マイル付近にある。
 今後の黒潮北縁域は,来週にかけて“ 平瀬より南で離岸傾向で推移する”と思われる。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,3月3〜4日現在,鹿児島湾と与路島を除く海域で前週より1.4〜2.1℃昇温し,平年比較では,各海域とも“平年並み”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,3月4日現在,平年比較では“やや低め”となっている。
 
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船3統が甑東でカタクチイワシを17.7トン/統・日,中型船5統が甑東,串木野沖でカタクチイワシ,マアジ豆を11.7トン/統・日と前週に引き続き好調な漁模様。
 枕崎港入港船は,大型船2統が野間,種子島南沖でカタクチイワシ,ムロアジ中,オアカムロを18.7トン/統・日,中型船12統が種子島南,島間沖でオアカムロ,ムロアジ中,アカアジ主体に25.1トン/統・日と前週より低調な漁模様。
 山川港入港船は,中型船2統がムロアジ小,アカムロを17.0トン/統・日と好調な漁模様。
 内之浦港は,入港船なし。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,ブリ(8〜10s)が10尾/統・日,サワラ(0.5〜1.0kg)が100kg/統・日,クロダイ(0.5〜1.5kg)が100kg/統・日の入網とまずまずの漁模様。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,1日のみカタクチイワシ(小〜大)を100箱/統の入網と低調。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,週計でカタクチイワシ(小〜中)を4トン/統,マアジ(小)を1.5トン/統の入網とまずまずの漁模様。
 甑海域では,ブリ(8s前後)が2〜3尾/統・日,マアジ(大)が40〜50kg/統・日,ヒラメ(2〜3kg)が4尾/統・日の入網と低調な漁模様。
 大隅半島東部海域では,週計で33統がカタクチイワシ,マアジ(中)等を9.9トンと低調な漁模様。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で17隻が54.8トンとまずまずの漁模様。大隅海域は出漁船なし。
・トビウオロ-プ曳
 熊毛海域では,ハマトビウオ(500g)を200〜300箱と好調な漁模様。
・カツオ竿釣
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船2隻がカツオ(2s)を400kg,キハダ(1.5s)を300kgと低調。
・ソデイカ旗流釣
 奄美北部海域では,1隻のみ4日操業で10kgサイズ主体に60ハイと低調な漁模様。