(第2044報)
   平成15年度 第45報
(平成16年2月19〜25日)【旧暦:1月29〜2月6日/月齢:28.2〜4.7/潮汐:大潮〜中潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,屋久島の南9.9マイル付近に北上した。各海域の表面水温は,鹿児島湾と黒潮流域を除く海域で降温し,平年比較では,鹿児島湾で“やや高め”,竹島沖で“かなり低め”,屋久島沖で“やや低め”,黒潮流域と与路島沖で“平年並み”となった。また,今後黒潮北縁域は“平瀬より南まで離岸する”と思われる。
漁況:熊毛海域のまき網によるゴマサバ,ロープ曳によるハマトビウオが好調。西薩南部海域と甑海域の定置ではブリの漁獲が上向き傾向。
 
※海   況
  定期客船観測(2/24〜25)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 16.40 +0.34 +0.60 やや高め
竹島沖 17.29 -1.08 -1.78 かなり低め
屋久島 18.26 -1.03 -1.72 やや低め
黒 潮 21.99 +0.23 +0.25 平年並み
与路島 20.81 -0.01 +0.06 平年並み
甑海峡  -    -   -   −
      (甑航路フェリーはドック中)
黒潮北縁域の変動
 17日に平瀬の南3.5マイル付近にあった黒潮北縁域は北上し,25日現在,屋久島の南9.9マイル付近にある。
 今後の黒潮北縁域は,来週にかけて“平瀬より南まで離岸する”と思われる。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
24〜25日現在,鹿児島湾と黒潮流域を除く海域で前週より1.0〜1.1℃降温し,平年比較では,鹿児島湾で“やや高め”,竹島沖で“かなり低め”,屋久島沖で“やや低め”,黒潮流域と与路島沖で“平年並み”となっている。
 甑航路フェリ-はドック中のため観測データはなかった。
 
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船3統が牛深沖でマアジ豆を7.5トン/統・日,中型船11統が野間沖 でマアジ豆主体に9.2トン/統・日と前週に引き
好調な漁模様。
 枕崎港入港船は,大型船6統が南端,内之浦,島間,馬毛沖でゴマサバ中,アカムロ,マアジ豆を
46.0トン/統・日,中型船22統が南端,北端,馬毛沖でゴマサバ中,ムロアジ中を30.0トン/統・日と前週に引き続き好調な漁模様。
 山川港入港船は,中型船1統がマアジ中・大を
20.7トンと低調な漁模様。
 内之浦港入港船は無し。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,ブリ(10〜15s)が20〜50尾/統・日とマアジ(100〜200g)が50kg/統・日の入網とまずまずの漁模様。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,ヒラマサ(2〜3
kg)が一日のみ37尾/統の入網と低調な漁模様。
 大隅半島南部では,ブリ(1〜1.5kg)が300kg/統日の入網と低調な漁模様。
 甑海域では,ブリ(13〜15s)が100尾/統・日,マアジ(小・中)が70〜100kg/統・日の入網と好調な漁模様。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で37隻がウルメイワシ,カタクチイワシを26.2トンとまずまずの漁模様。
・トビウオロ-プ曳
 熊毛海域では,ハマトビウオ(500g)を50〜2,600尾/統・日と前週より好調な漁模様となった。
・一本釣
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,イサキ(500〜
700g)を5〜6kg/統・日と低調な漁模様。
・カツオ竿釣
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船6隻がカツオ(2〜3s)・キハダ(2〜3s)を5:5の割合で
4.8トンとまずまずの漁模様。