(第2035報)
  平成15年度 第36報
(平成15年12月4日〜12月10日)【旧暦:11/11〜11/17,月齢:10.2〜16.2,潮汐:若潮〜大潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁は竹島の南8マイル付近にある。表面水温は,本土沿岸で高め傾向,黒潮流域・与路島で平年並みとなっている。
漁況:全般に低調である中,志布志湾のバッチ網漁はカエリ主体にまずまずの漁が続いている。
 
※ 海 況
定期客船観測(12/9〜12/10)による表面水温    
  実測値 前週比較 平年比較  評 価
谷山沖 20.86  -0.44  +1.08 かなり高め
竹島沖 23.18  -0.62  +0.74 やや高め
屋久島 23.64  -0.56     
黒 潮 24.07  -0.53  -0.02 平年並み
与路島 23.69  -0.41  +0.07 平年並み
甑海峡 20.80  -1.50  +1.99 かなり高め
      (甑航路は12/11現在)
黒潮北縁域の変動
 12月3日に佐多岬の南12マイル付近にあった黒潮北縁域はその後南下し,12月9日現在,竹島の南8マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
12月9日現在,全般に前週より降温した。平年との比較では,谷山沖で“かなり高め”,竹島沖で“やや高め”,黒潮流域・与路島で“平年並み”となっている。
 甑航路フェリー観測による甑海峡中央部の表面水温は,12月11日現在,前週より降温し,平年との比較では“かなり高め”となっている。
 
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
 阿久根港入港船は,大型船1統が阿久根沖でサバ類中主体に4.7トン,中型船7統が阿久根沖でマルソウダ・マルアジ中他を5.7トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,中型船10統が島間沖・野間沖でゴマサバ中・ムロアジ小他を20.6トン/統・日の漁。
 山川港,内之浦港は入港船なし。
〇定置網
 甑海域では,一部でゴマサバ(500g前後)の400〜500kg/日の入網が見られるものの,全般に低調。
 西薩南部海域は低調。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,マルソウダ(500g前後)が40〜50kg/統・日,ヒラソウダ(0.8〜1.3kg)が25〜30kg/統・日,カマスサワラ(6〜18kg)が6尾/統・日など低調。
 志布志湾南部では,1統の週計でマアジ・タチウオ・オオニベ他が3.2トンの入網。
 大隅半島東岸では,延べ42統でカマス・タチウオ他が,週計で12.3トンの入網。
〇その他の漁業
・キビナゴ刺網
 北薩海域では,延べ83隻で週計7.3トンの漁。
 熊毛海域では,多い船で10箱/統・日と低調。
・バッチ網
 西薩では漁が見られない。志布志湾では,カエリ主体に週計で製品で0.5〜1.0トン/統と,引き続きまずまずの漁。
・ブリ飼付け
 南薩海域では,ヒラマサ混じりで5〜6kgサイズを10〜15尾/統・日と低調。鹿児島湾口部薩摩半島側では,6〜7kgサイズを多い所で70尾/日とまずまずの漁。
・トビウオロープ曳網
 熊毛海域では,中トビウオを500尾/統・日,大トビウオを180尾/統・日と低調。
・一本釣他
 西薩海域では,刺網でチダイ(150〜500g)を多い船で200〜250kg/日,マルアジ(150〜300g)を多い船で200kg/日など低調。
 西薩南部海域・大隅半島南端では,カゴすくい網漁でウスバハギ(1〜2kg)を100kg/隻・日とまずまずの漁。
 熊毛海域では,一本釣りでナンヨウキンメ(1.0〜1.5kg)を50〜100kg/隻・日とまずまずの漁。
 奄美海域では,竿釣り船延べ3隻の週計でカツオ(2〜3kg)を0.7トン,キハダ(2〜3kg)を1.1トンと低調。