(第2002報)
   平成15年度 第3報
(平成15年4月10日〜4月16日)【旧暦:3月9日〜3月15日/月齢:8.3〜14.3/潮汐:小潮〜大潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁は,先週より北上し平瀬付近にある。水温は,黒潮海域でやや高め,他の海域は“平年並み〜かなり低め”となっている。
漁況:西薩南部の定置網に週計でブリ(8kg)が10,000尾の入網。モジャコ漁は一部海域で20〜30kg/隻の漁獲も見られたが全般的には5kg/隻と低調。バッチ網は志布志湾でシラスが好調。モジャコ漁は一部海域で20〜30kg/隻,全般的には5kg/隻と低調。

※ 海 況
  定期客船観測(4/16〜4/17)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 17.02  +0.86  −0.83 やや低め
竹島沖 19.09  −1.48  −1.35 かなり低め
屋久島 22.02  +1.85    −  
黒 潮 24.33  +0.98  +0.76 やや高め
与路島 21.79  +1.03  +0.10 平年並み
甑海峡 16.80  +0.30  −1.37 かなり低め
 





 
   甑航路は4月16日現在   
黒潮北縁域の変動
 4月9日に中之島付近にあった黒潮北縁域は,屋久島付近まで北上した後,大きく南下し4月16日現在,平瀬付近にある。 
 定期客船観測による表面水温は,16〜17日現在,鹿児島湾では前週より0.86℃の昇温で“やや低め”,竹島沖では1.48℃の降温で“かなり低め”,屋久島御崎では1.85℃昇温,与路島では1.03℃の昇温で“平年並み”,黒潮流域は0.98℃の昇温で“やや高め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,前週より0.3℃昇温したが引き続き“かなり低め”となっている。

※ 漁 況
漁場図
集計表  
〇まき網
 阿久根港入港船は,中型船5統が川内,串木野沖,野間岬沖でカタクチイワシ,マアジ小,カタクチイワシ主体,甑西でアカアジ主体に10トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,中型船6統が馬毛島周辺でムロアジ小,種子島東でゴマサバ大主体に22.9トン/統・日,大型船3統が内之浦沖でマルアジを主体に17.8トン/統・日の漁。
 山川及び内之浦入港船はなし。
〇定置網
 西薩南部海域では週計でブリ(8kg主体)が10,000尾,アカカマス(100g)が100kg/統・日の入網。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,1統のみマアジ(100〜200g)が600〜900kg/統・日,1日のみヒラマサ(5kg)が120尾の入網。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,マアジ(100〜 200g)が60kg/統・日,ブリ(3kg)が5〜20尾/統・日の入網。
 大隅東部海域では,延べ43統がマアジ,カタクチイワシ,ブリ主体に週計で16.6トンの入網。
 志布志湾南部では,週計で,大型1統小型2統でマアジ,ヒラマサ,スルメイカを主体に3.2トンの入網。
〇その他の漁業 
・棒受網
 北薩海域では,週計で延べ29隻がカタクチイワシ主体にウルメイワシ,キビナゴを35.5トンの漁。
・トビウオロ−プ曳網
 熊毛海域では,ハマトビウオ(大)主体にトビウオ及びツクシトビウオを1000〜3000尾/統・日の漁。
・バッチ網
 志布志湾では4〜5トン/統と好調。西薩海域では出漁船が少なく,まとまった漁獲が見られていない。
・キビナゴ刺網
 甑島海域では4箱/隻・日,大隅半島南部海域では2〜3箱/隻・日の漁。
・カツオ竿釣
 鹿児島市場では,県外船が屋久島近海でカツオ(1.5kg)を4〜6トン/日と低調になった。
・ソデイカ旗流し
 奄美南部では,16〜17kgサイズを2〜3日の操業で20本/隻の漁。
・一本釣他
 西薩海域では刺網でマルアジ(200〜400g)を20〜150kg/隻・日と好調。
 熊毛海域では刺網でコウイカ(0.5〜1kg)を30〜40kg/隻・日と好調。
 津倉・鷹島周辺では曳縄でカツオ(2kg)を100〜150kg/隻・日と好調。 
 奄美海域では,カツオ船延15隻がカツオ(2〜3s)を主体に集計で17.4トンと好調。
・モジャコ漁
 一部海域で20〜30kg/隻の漁獲も見られたが全般的には5kg/隻と低調。