(第2021報)
   平成15年度 第22報
(平成15年8月28〜9月3日)【旧暦:8月1〜7日/月齢:0.4〜6.4/潮汐:大潮〜小潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁は,屋久島と竹島の間で変動し接岸傾向にある。表面水温は,各海域で高く,平年値と比較すると“かなり高め〜著しく高め”となっている
漁況:まき網は熊毛海域でゴマサバ中,甑北・東でサバ類中が好調。北薩海域及び大隅東部海域の棒受網でウルメイワシがまずまずの漁模様
 
※ 海 況
  定期客船観測(9/2〜3日)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 28.95  −0.61  +1.56 かなり高め
竹島沖 29.60  +1.43  +1.63 著しく高め
屋久島 29.26  −0.29    −  
黒 潮 30.02  +0.1  +1.07 かなり高め
与路島 29.46  +1.01  +1.25 かなり高め
甑海峡 29.20  +1.1  +1.73 著しく高め
   甑航路は9月3日現在   
黒潮北縁域の変動
 8月29日に屋久島御崎の北3.8マイル付近にあった黒潮北縁域は,その後やや北上し,9月3日現在,屋久島御崎の北9.7マイル付近にある。 
 定期客船観測による表面水温は,3〜4日現在,鹿児島湾では前週より0.61℃降温したものの平年値と比較すると“かなり高め”,竹島沖では前週より1.43℃昇温し“著しく高め”,屋久島御崎では前週より0.29℃降温,与路島では前週より1.01℃昇温し“かなり高め”,黒潮流域は前週並の水温で“かなり高め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,前週より1.1℃昇温し“著しく高め”となっている。
 
※ 漁 況
漁場図
集計表  
〇まき網
 阿久根港入港船は,大型船延べ2統が牛深沖でマアジ仔主体に6.3トン/統・日,中型船延べ22統が甑北・東沖でサバ類中主体,長島沖でマアジ仔主体に12.2トン/統・日とまずまずの漁模様。
 枕崎港入港船は,大型船延べ8統が島間沖でムロアジ小中,ゴマサバ中小主体に17.7トン/統・日,中型船延べ15統が湯瀬,馬毛島沖でゴマサバ中主体に19.6トン/統・日と好調な漁模様。
 山川入港船は,中型船延べ3統がサバ小主体に8.6トン/統・日とまずまずの漁模様。
 内之浦港の入港船はなし。
〇定置網
 西薩南部海域では,1統のみシイラ(1〜10s)が 0.1〜1トン/統・日,マアジ豆が0.6〜0.8トン/統・日,カンパチ仔(400〜600g)が70〜80s/統・日の入網。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,マルソウダ(300〜 400g)が80〜100s/統・日,シイラ(3〜10s)が30〜40s/統・日と低調な漁模様。
 大隅東部海域では,延べ33統がサバ類中・マアジ仔主体に週計で22.7トンの入網。
 志布志湾南部では,大型1統小型2統が週計でマアジが2.1トン,タチウオが0.8トン,ヤマトカマスが0.5トン,マルソウダが0.2トンの入網。
〇その他の漁業 
・棒受網
 北薩海域では,週計で延べ101隻がウルメイワシ,マアジ仔主体に22.7トンとまずまずの漁模様。
 大隅東部海域では,週計で延べ6隻がウルメイワシ,マルソウダ主体に11.9トンとまずまずの漁模様。
・トビウオロ−プ曳網
 熊毛海域では,中トビ(トビウオ)8割,セミトビ(アヤトビウオ)2割を30〜80箱/統・日とまずまずの漁模様。
・キビナゴ刺網
 甑島海域では10箱/隻・日と低調な漁模様。
・イセエビ網
 西薩海域では,200〜300gサイズを4〜10s/隻・日,熊毛海域では,200〜500gサイズを1〜10s/隻・日と低調な漁模様。
一本釣他 
 熊毛海域では,ゴマサバ(400g)が40〜50s/隻・日とまずまずの漁模様。
 奄美北部海域では,カツオ(2〜3s)を0.5〜1トン/隻・日,キハダ(3〜4s)を0.2〜1トンと好調な漁模様。
・バショウカジキ情報
 定置網は,西薩南部海域で15〜20sサイズが1〜3尾/統・日と低調な漁模様。
 流刺網は,甑島海域で20〜30sサイズを1〜10尾/統・日,大隅海域では20〜40sサイズを1〜2尾/統・日と低調な漁模様。