(第1912報)
   平成13年度 第13報
(平成13年6月21日〜6月27日)【旧暦:5月1日〜5月7日/月齢:29.0〜5.6/潮汐:大〜小潮】
 
今週のトピック 佐多岬のトサカノリ漁最盛期,量も値段も品質も上々です
 
※ 海 況
定期客船観測(6/26〜6/27)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
谷山沖 25.66  +1.37  +1.57 かなり高め
竹島沖 26.83  +2.47  +1.91 かなり高め
屋久島 27.38  −0.44    −  
黒 潮 29.37  +1.23  +1.73 著しく高め
与路島 26.26  +0.60  +0.38 平年並み
甑海峡 23.79  +0.18  +0.08 平年並み
     (甑航路は6/28現在)
黒潮北縁域の変動
 6月21日に屋久島の北3マイル付近にあった黒潮北縁域は,22日には屋久島の北10マイル付近まで北上した後南下し,27日現在,屋久島の南21マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,各域とも前週から大きく昇温し,平年値との比較では,奄美海域で“平年並み”となった以外は“かなり高め”〜“著しく高め”となった。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,6月28日現在,前週より約0.2℃上昇し“平年並み”。
 
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
 阿久根港入港船は,大型船が野間池沖でマアジ(豆)主体に12.2トン/統,五島でマアジ(小)主体に1.9トン/統,中小型船は延べ10統が阿久根・川内・串木野沖でマアジ(小豆仔)とアオアジ(中小豆)を平均6.2トン/統,延べ14統が長島沖でカタクチイワシとウルメイワシを平均2.3トン/統の漁。
 枕崎港入港船は,大型船1統がアオアジ主体にマアジ・ハガツオ混じりで8.8トン,中小型船延べ3統がアカムロ・ムロアジを平均5.6トン/統の漁。
 内之浦港入港船は,中小型船延べ4統がウルメイワシとマアジ主体に平均2.4トン/統の漁。
定置網
 甑島西岸では連日ハガツオ(1.5kg)が500〜800尾入網した漁場があった。
 西薩南部では,ウルメイワシ・カタクチイワシ・アジ仔混じりで400kg入網した漁場やトビウオ(100〜200g)が100〜350kg入網した漁場があった。
 鹿児島湾口部の薩摩半島側では連日ハガツオ(1.5kg)が300〜3000尾にマアジ(10cm)が100kg〜6.4トン入網した漁場があった。
 志布志湾南部では,1統の週計でカタクチイワシが5.1トン,ウルメイワシが1.0トン,マアジが3.6トン,カマスが1.4トンの入網。
 大隅半島東岸では,延べ65統でマアジ主体にウルメイワシ混じりで週計67.6トンの入網。
〇その他の漁業
・棒受網
 北薩海域では,週計で118隻がカタクチイワシ及びウルメイワシを主体に60.5トンの漁。大隅海域は,週計で24隻がウルメイワシを主体に24.8トンの漁。
・吾智網
 西薩海域のマダイ(1kg前後)は多い船で50kg/隻,チダイ(300〜400g)も多い船で50s/隻の漁。
・トビウオロ-プ曳
 熊毛海域では種子島方面で,中トビ2000尾・小トビ4000尾/統を漁獲した日があった。
・刺網
 キビナゴ刺網は甑島海域で1〜5箱/隻,西薩南部海域では0〜4箱/隻の漁。
 西薩海域では,マゴチ(400〜600g)を多い船で50kg/隻の漁。チダイ(300〜400g)は60〜70s/隻の漁。
・一本釣り
 西薩南部の一本釣りでイサキ(400〜500g)を15〜20kg/隻の漁。
 鹿児島湾口のタル流し釣り(ゴマサバ対象)は今週に入り低調になった。
 屋久島のサバ釣りはやや低調になりゴマサバ(700g)を20kg/隻,レンコ釣りはレンコ(キダイ,50〜300g)を10〜15kg/隻の漁。
 種子島の底物釣りではヤマモチ(フエダイ科クロホシフエダイ?1.5〜2.5kg)を多い人で10尾ぐらいの漁。
・カツオ竿釣り
 奄美海域では,21日〜26日に延べ19隻出漁しカツオ(1〜2s,60%)・メバチ(3s前後,30%)・キハダ(1〜2kg,10%)を14.4トンの漁。
・マグロ旗流し,延縄
 奄美海域では,2〜4日操業の地元旗流し船延べ3隻がキハダ(15〜20s)を3トンの漁。県外の延縄船1隻がキハダ(30kg)を1.5トンの漁。
・潜水器漁業
 佐多岬のトサカノリ漁は月に6日の操業を行い,1日当たり6〜7トンの水揚げがある。品質も良く,値段も上々。