2013.7.17ｼｸﾞﾓｲﾃﾞｽ
[1]7月16日の調査結果
本日，垂水市漁協管内を調査したところ，有害種による着色は確認されませんでした。各調査点で，渦鞭毛藻類のプロロセントラム シグモイデスを最高122cells/mll確認しました。
また，珪藻類は全体的に非常に多い状況でした。
表層の水温が30℃以上と高く，5m層では28℃台となっていました。
※数字はﾌﾟﾛﾛｾﾝﾄﾗﾑ ｼｸﾞﾓｲﾃﾞｽの0,5,10m層での細胞数合計(cells/ml)
漁協荷揚場前沖 31,122,24
浮き桟橋付近 17,23,16
桜島口付近 6,86,14
江ノ島沖の潮目付近 0,1,8
海潟漁場の水質観測ｼｽﾃﾑ筏付近 4,9,9
表層水温 30.5〜31.2℃
5m層水温 28.3〜28.7℃
10m層水温 25.4〜26.0℃
表層塩分 32.7〜33.0
表層ＤＯ 8.2〜9.7mg/l
10m層ＤＯ 6.1〜8.6mg/l
[2] 今後の赤潮発生の予想
プロロセントラム シグモイデスによる赤潮が形成された場合，夜間に行われる呼吸により酸素濃度が著しく低下し，貧酸素による被害が発生する可能性があるので注意が必要です。
競合種の珪藻類が全体的に多い状況ですが，降雨等の環境変化や，潮汐，風向によっては，プロロセントラム シグモイデスが増殖，蝟集して細胞密度が高くなる可能性もあるので，各漁協・養殖業者におかれましては，定期的に漁場周辺の採水・検鏡を行って，本種の細胞密度を把握し，溶存酸素など漁場環境の把握に努めるとともに，状況により餌止めを実施する等，十分な注意が必要です。