2013.7.3

八代海

[1] 7月2日の調査結果

(1) 赤潮生物の出現状況
  全調査点において着色域は確認されませんでした。
  有害種については,薄井,獅子島〜水俣の中央及び出水沖の表層,0〜10m層の柱状採水(脇崎,元ノ尻瀬戸)のそれぞれ海水1Lを1000倍に濃縮して検鏡したところ,シャットネラ属は確認されませんでしたが,コクロディニウムを1ヶ所で0.004cells/ml確認しました。
 珪藻類については,全体的にやや多い状況でした。

数字はシャトネラ属の( )数字はコクロディニウムの細胞数(cells/ml)

〈濃縮検鏡1000倍〉
薄井(表層) 0.000(0.000)
獅子島〜水俣中央(表層) 0.000(0.004)
出水沖(表層) 0.000(0.000)
元ノ尻瀬戸柱状採水 0.000(0.000)
脇崎柱状採水 0.000(0.000)

(2) 海 況
 表層水温は八代海全域で22.7〜23.3℃で平年同時期よりやや低め,塩分は31.2〜33.1で平年同時期よりやや高め,透明度は6.0 〜8.5mで平年同時期よりやや低めとなっています。

[表層水温平均]
23.0℃ 平年比-1.9℃ やや低め
[表層塩分平均]
31.9  平年比+1.3 やや高め
[表層DO平均]
7.2mg/l   平年比-0.1mg/l 平年並み
[透明度平均]
7.1m 平年比-1.1m やや低め
※平年値はH1〜H24年の7月の平均値

[2] 今後の赤潮発生の予想 
 今回の調査では,濃縮検鏡でシャットネラ属は確認されませんでしたが,細胞密度は低いもののコクロディニウムが確認されています。現在,競合する珪藻類がやや多い状況ですが,今後の水温上昇や降雨等による環境の変化によっては,有害種が増殖する可能性がありますので注意が必要です。
 今後とも,定期的な検鏡等により十分な監視を行って下さい。

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