2013.6.26
八代海
[1] 6月25日の調査結果
(1) 赤潮生物の出現状況
全調査点において着色域は確認されませんでした。
有害種については，薄井，獅子島〜水俣の中央及び出水沖の表層，0〜10m層の柱状採水（脇崎，元ノ尻瀬戸）のそれぞれ海水1Lを1000倍に濃縮して検鏡したところ，シャットネラ属は確認されませんでしたが，コクロディニウムを3ヶ所で0.004〜0.012cells/ml確認しました。
また脇崎0m層で，無害種のミリオネクタ ルブラを368cells/ml確認しました。
珪藻類については，全体的にやや少ない状況でした。
※数字はｼｬﾄﾈﾗ属の（ ）数字はｺｸﾛﾃﾞｨﾆｳﾑの細胞数(cells/ml)
〈濃縮検鏡1000倍〉
薄井（表層） 0.000（0.004）
獅子島〜水俣中央（表層） 0.000（0.004）
出水沖（表層） 0.000（0.000）
元ノ尻瀬戸柱状採水 0.000（0.000）
脇崎柱状採水 0.000（0.012）
(2) 海 況
表層水温は八代海全域で21.9〜23.0℃で平年同時期並み，塩分は32.6〜33.9で平年同時期よりやや高め，透明度は7.0 〜11.0mで平年同時期並みとなっています。
[表層水温平均]
22.7℃ 平年比-0.4℃ 平年並み
[表層塩分平均]
33.2 平年比+2.0 やや高め
[表層DO平均]
6.8 平年比-0.4 平年並み
[透明度平均]
8.6m 平年比±0.0m 平年並み
※平年値はH13〜H24年の6月の平均値
[2] 今後の赤潮発生の予想
八代海において，シャットネラ属やコクロディニウムといった有害種は，5月17日から濃縮検鏡で確認されています。今回の調査でも細胞密度は低いもののコクロディニウムが確認されています。現在，競合する珪藻類がやや少ない状況ですので，環境の変化によっては有害種が増殖する可能性がありますので注意が必要です。
今後とも，定期的な検鏡等により十分な監視を行って下さい。