2013.5.29

八代海

[1] 5月28日の調査結果

(1) 赤潮生物の出現状況
 全調査点において有害種による着色域は確認されませんでした。
 有害種については,薄井,獅子島〜水俣の中央,獅子島〜出水の中央,出水沖,脇崎,元ノ尻瀬戸の表層のそれぞれ海水1Lを1000倍に濃縮して検鏡したところ,シャットネラ属が2ヶ所で各0.001cells/ml,コクロディニウムが4ヶ所で最高0.008cells/ml確認されました。
 珪藻類は,全体的に少ない状況でした。

数字はシャットネラ属の,( )内数字はコクロディニウムの0m層の細胞数(cells/ml)

〈濃縮検鏡1000倍〉
元ノ尻瀬戸 0.000(0.008)
脇崎 0.000(0.008)
薄井 0.001(0.002)
獅子島〜出水の中央 0.001(0.001)
出水沖 0.000(0.000)
獅子島〜水俣の中央 0.000(0.000)

(2) 海 況
 表層水温は八代海全域で19.4〜20.2℃で平年同時期並み,塩分は34.0〜34.4で平年同時期よりやや高め,DOは7.2〜7.6mg/Lで平年同時期並み,透明度は6.0〜13.0mで平年同時期よりやや低めとなっています。

[表層水温平均]
19.7℃ 平年比+0.3℃ 平年並み
[表層塩分平均]
34.1  平年比+1.1 平年よりやや高め
[表層DO平均]
7.4mg/l 平年比+0.1mg/l 平年並み
[透明度平均]
10.1m 平年比−2.0m 平年よりやや低め

※平年値:H15〜H24年の5月の平均値

[2] 今後の赤潮発生の予想
 シャットネラ属やコクロディニウムがごく少ないですが確認されています。現在は珪藻類が少なく,今後の水温上昇等,海域の状況によっては,有害種が増殖する可能性がありますので,注意が必要です。
 今後とも,定期的な検鏡等により十分な監視を行って下さい。


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